中国EVメーカー「Xpeng(シャオペン)」とは何者?株価・販売台数、X9ら全車種を解説
Xpeng(小鵬汽車:シャオペン)は、中国の広州に本社を構えるEVメーカーである。NIO(上海蔚来汽車:ニオ)、Li Auto(理想汽車:リ・オート)と並ぶ新興EVメーカーとして、中国における自動運転を主導する存在だ。2018年に発売したモデル「XPENG G3」を皮切りに、自社開発のシステムを活用したさまざまなモデルを販売しているほか、空飛ぶクルマの開発にも注力している。そんなXpengはどのような強みを持ち、どのように成長を遂げてきたのか。本記事では、Xpengの歴史、市場ポジションや今後の動向などをまとめて解説する。 【詳細な図や写真】ヒー・シャオペン氏率いるXpengはどんな会社か?会社の歴史や、売上・株価、車種のラインナップを解説する(写真:ロイター/アフロ)
Xpeng とは?どんな会社か
Xpengとは、中国を代表するEVメーカーの1つである。NIO(上海蔚来汽車:ニオ)、Li Auto(理想汽車:リ・オート)と並び、新たに自動車産業に参入した「3大新興メーカー」に位置付けられている。 ■Xpengの基本情報 技術面で見ると、自動運転システム「XPILOT」を世に送り出しており、中国において自動運転を主導する企業の1つでもある。また、車両価格を低めに抑え、中間層の消費者にアピールしている点も、Xpengの特徴と言える。 創業者であるHe Xiaopeng(ヒー・シャオペン)氏は、テスラのCEO・イーロン・マスク氏のスピーチを聞いたことをきっかけに、EV業界への関心を強めたという。現在のXpengは、「中国版テスラ」「中国のテスラキラー」とも呼ばれ、その動向に注目が集まっている。
Xpengの歴史、ここまでどう成長してきた?
Xpengがどのように成長を遂げてきたか、その歴史を確認してみよう。 (出典:小鹏汽车「未来出行探索者」をもとに編集部作成) 2018年に最初のモデルである「Xpeng G3」を発売し、2020年にはニューヨーク証券取引所への上場を果たしている。 2023年には、ドイツ自動車大手のVolkswagen(フォルクスワーゲン)から、7億ドルを調達することを発表した。この発表を受け、Xpengの株価はニューヨーク市場の時間外取引で40%急騰した。両社は、小鵬汽車のSUV「G9」のプラットフォーム(車台)をベースにした2車種の新型EVを共同開発し、2026年にフォルクスワーゲンブランドによる市場投入を予定している。 また2023年8月28日、Xpengは、中国の配車サービス大手・滴滴出行(ディディ)のスマートEV部門を、最大58億香港ドル(約1,100億円)で買収している。