「頭の回転の速い子」が数学で得たスゴい思考の型 算数・数学の「頭の使い方」は日常生活に使える
このように、数学は置き換えながら物事を理解することで、置き換えのやり方を学んでいくことができるのです。 ■「置き換え」は日常・ビジネスでも使える そして、この「置き換え」が数学以外のところでもできるようになると、物事をシンプルに考えることができるようになっていきます。ややこしい物事や難しいものを、無理やり1つの記号に置き換えることで、思考のスピードを速くしているのです。 例えば、みなさんがこんなシチュエーションになっていたとします。
あなたはレストランのオーナーで、「料理の提供スピードが遅い」というクレームをもらった。提供スピードを上げるためには、どのような努力をすればいいのかについて、社員に対してどんなふうにプレゼンすればいいだろうか? いろんな理由が考えられるし、いろんな打ち手が考えられてしまうので、「うーん」と悩みこんでしまう人も多いかもしれません。でも、数学ができる人は、すぐに答えを出すことができます。 まず、この状況で「どうして料理の提供スピードが遅いのか?」と考えると思います。考えられるのは以下のとおりですね。
・料理を作るのに時間がかかる ・注文を厨房に伝えるのが遅い ・料理を作った後で、厨房に伝達ミスしていたことが発覚することがある ・料理ができてからお客さんに届けるまでに時間がかかる場合がある ・料理をシェフ同士でどちらが作るかが明確でなく、注文が抜けてしまう場合がある こんな感じですね。さて、ここまで考えた上で、数学ができる人は、「これらの要因を置き換えると、どうなるだろう?」と考えます。先ほどの数学の置き換えの要領で、これらの要因を文字で置き換えるのです。
例えば、「料理を作るのに時間がかかる」「注文が抜けてしまう場合がある」は厨房での料理スピードの問題ですね。これをAとおきます。 「注文を厨房に伝えるのが遅い」「厨房に伝達ミス」は厨房に注文を届けるまでの問題ですね。これをBとおきます。「届けるまでが時間がかかる」は厨房から料理を届けるまでの問題ですので、これをCとおきます。これをまとめて、置き換えて数式を作ると、 「料理の提供スピード」 =A(料理を作る時間)+B(注文伝達の時間)+C(料理を届けるまでの時間)