ビーチ全日本選手権で優勝 京都府北部の中学生クラブ・シンシア、準決勝では7点差逆転
京都府北部の福知山、綾部、舞鶴、京丹後市の中学生が対象のバレーボールクラブ・シンシア(佐藤升男監督)が、「第15回全日本ビーチバレーボール4人制中学選手権大会」の女子の部で優勝した。5月から舞鶴市のビーチで練習を重ね、準決勝では7点差の劣勢を覆して勝利し、栄冠をつかみ取った。 2019年9月に発足した福知山市内初の中学生バレーボールクラブ。今年度のメンバーは中丹3市の6人で、インドアの大会に出場するのは難しいため、佐藤監督が「人数が少なくてもできるビーチバレーで全国を」と呼びかけ、全日本大会をめざした。 佐藤監督は、五輪ビーチバレー日本代表候補の黒川魁、黒川寛輝ディラン兄弟らが高校生の時に指導しており、神崎海水浴場(舞鶴市)でのシンシアの練習では、砂のコートでの動き方などを教え、選手たちも徐々に慣れ、思い通りのプレーができるようになった。 特訓の成果もあり、6月の府予選を突破して本戦に進出した。全日本は8月17、18両日に鵠沼海岸(神奈川県)で開かれ、女子の部には41チームが出場。初めに2、3チームずつの14ブロックで、予選グループ戦をした。 シンシアは、身長が高いチームではなく、レシーブで粘り強く拾い、相手の隙をみてスパイクで得点する戦術で挑み、予選グループ戦を2連勝し、リーグ1位同士の決勝トーナメントに進出。準々決勝で兵庫県の前年優勝チームを破るなど、快調に勝ち上がった。 準決勝の相手も兵庫県の別のチームで、優勝候補とされていた強豪。25点先取1セットマッチの戦いで、最大7点差をつけられたが諦めず、怒濤の反撃でひっくり返し、25-24で勝利。勢いそのままに、決勝も神奈川のチームに25-23で勝つことができた。 青葉中3年の三好心桜主将は「バレーで受けた恩をバレーで返す、という気持ちを忘れずに戦い抜き、準決勝で7点差をつけられても最後まで諦めずに挑めたことが、優勝につながったと思います。みんなで勝ち取った優勝で、とてもうれしいです」と喜んでいる。