長友・本田・香川・岡崎ら日本史上唯一の「3戦全敗」北京世代からひも解く「パリ世代」への期待 <パリの主役は君たちだ!>
■日本五輪サッカー唯一の「3戦全敗」に本田圭佑「これが実力ということしかない」
初戦アメリカ戦を0-1で落とし、予選リーグ突破には勝利が欲しい2戦目ナイジェリア戦も1-2で敗れ、早々に予選リーグ敗退が決定しました。 試合後、反町監督は「これほど悔いの残らなかった試合もない。自分たちの持っている力は全てを出した。それでもサッカーの世界は厳しくて、結果が出なかった。それだけです」と表情を変えずに話し、本田圭佑選手は「これが実力ということしかない。個人としては、サッカー人生は続くので前を向いて進んでいかないといけない。もっと練習して上を目指さなければならない」と悔しそうな表情を浮かべながら語りました。
■「3戦全敗」結果以上に見えた収穫
3戦目のオランダ戦も敗戦。日本代表は3戦全敗で五輪を去りました。結果を見ればうまくいかなかった大会に思えますが、この大会が後の日本サッカーに大きな影響を及ぼしています。北京五輪メンバーの18人中17人がA代表を経験。 初の国際大会を経験した長友選手と岡崎選手、中軸を担った吉田選手、香川選手、本田圭佑選手など、この大会で悔しさを抱いた日本人選手はいずれも世界で活躍する選手になっています。 また彼らが2010年、2014年のW杯でも活躍し日本サッカーをけん引していたことを考えると、北京五輪での敗戦は日本サッカーにおいて結果以上の好影響があったといえるかもしれません。
■北京五輪から学ぶパリ世代の優位性
北京五輪の時の海外組は18人中2人。五輪で世界を経験して、海外チームで羽ばたく選手が多くいました。 22日に行われるマリ戦に選出された海外組は5人。そのほかにもパリ五輪世代はすでに海外クラブで活躍している選手が多くいます。 世界をすでに知っている選手たちがどのような活躍を見せるのか。またこの五輪という舞台を生かして世界に名前を轟かせる選手は出てくるのか。U-23日本代表は22日に京都でマリと、25日に北九州でウクライナと強化試合を戦い、カタールで行われるアジア最終予選に向かいます。