6月の米CPIは前月比でマイナス──ビットコインは5万9000ドルを突破
11日午前に発表された政府の消費者物価指数(CPI)発表によると、6月のインフレ率は引き続き低下し、前月比マイナス0.1%となった。予想はプラス0.1%で、5月の結果は0.0%だった。 前年比のCPIは3.0%で、予想の3.3%と5月の3.1%を上回った。 食品とエネルギーコストを除いたコアCPIも期待以上だった。予想が0.2%、5月が0.2%だったのに対し、6月は0.1%だった。前年比のコアCPIは、予想が3.4%、5月が3.3%だったのに対し、6月は3.3%だった。 ビットコイン(BTC)価格は、この発表の数分後に5万9100ドル(約945万6000円、1ドル160円換算)に急騰した。過去24時間で約2%の上昇となる。 伝統的な市場では米株価指数先物が上昇しており、10年債利回りは9ベーシスポイント下落して4.20%となっている。金の価格は1%上昇し、1オンス当たり2404ドル。 11日午前の発表に先立ち、市場参加者は、米連邦準備制度理事会(FRB)が最終的には9月中旬の会合でフェデラルファンド金利を引き下げるだろうという考えにますます傾きつつあった。CME FedWatchツールでは、この確率は70%以上と予測されているが、わずか1か月前は50%未満だった。9月中旬会合での利下げについて、FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長は今週行われた2日間の議会証言で、確認も否定もしないことに苦心していた。 議会証言で、パウエル議長は労働市場の弱体化を認め、FRBが経済の下振れリスクにますます重点を置くようになっていることを認めた。一方で同議長は、他のFRBメンバーとともに数週間、あるいは数か月前から繰り返してきたように、利下げを本当に検討する前に、インフレが2%の目標に戻りつつあることを継続的に確認することをFRBが望んでいるとあらためて表明した。