台風10号、四国や本州を縦断か 九州上陸けが人多数、影響長引く
台風10号は29日午前、鹿児島県薩摩川内市付近に上陸した。午後にかけて九州を北寄りに進み、各地で大荒れの天気となった。30日以降、東寄りに進んで四国や本州を縦断する恐れがある。九州、四国のほか、東海でも30日にかけて線状降水帯が発生する可能性がある。速度が遅く影響が長引くとみられ、気象庁は暴風や大雨に厳重に警戒し、最新の情報を確認するよう求めている。 【図】台風10号の予想進路
鹿児島市の鹿児島港で60代男性が行方不明になったほか、竜巻とみられる突風などで、九州全域で計80人以上がけがをした。愛知県蒲郡市の家族5人が生き埋めとなった土砂崩れでは3人が死亡した。徳島県上板町では、木造住宅が損壊。80代男性が下敷きになり、病院で死亡が確認された。松村祥史防災担当相は29日時点の避難者数は九州を中心に約3万人に上ると明らかにした。 東海道新幹線は、沿線の雨量が規制値を下回る見通しが立たないとして、29日夜に全線で運転を取りやめた。30日は各地の新幹線や空の便が運休や欠航を決めた。