このままだと失敗…。前半戦ガッカリだったJ1の新戦力10人。力を発揮できなかったのは?
DF:井上詩音(名古屋グランパス) 生年月日:2000年4月25日(24歳) 前所属クラブ:ヴァンフォーレ甲府 2024リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト 井上詩音は、専修大学を卒業して2023シーズンにヴァンフォーレ甲府でプロとしてのキャリアを始めた。J2で30試合に出場し、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも5試合に出場し、充実のプロ1年目を過ごした。そして、今季からは名古屋グランパスに加入している。 井上は、大学進学まで名古屋の下部組織で育った選手で、移籍が決まった際にはクラブ公式サイトで「生まれ育った名古屋の地で、新たなエンブレムと共に再びプレー出来ること、誇りに思います」と述べていた。 成長して戻ってきた姿を見せたい井上だったが、ここまではうまくいっていない。開幕戦の鹿島アントラーズ戦で先発してJ1デビューを飾ったものの、0-3の完敗だった。名古屋の守備全体が良くなかったとしても、井上のパフォーマンスが優れなかったことも事実で、ほろ苦いデビューとなっている。 名古屋はその後、新加入のハ・チャンレが活躍し、河面旺成の復帰もあって、井上はベンチ入りすら難しくなっている。名古屋にとっては、将来を見据えての獲得であるはずだが、ここまで満足のいくスタートとはなっていない。
MF:山本悠樹(川崎フロンターレ) 生年月日:1997年11月6日(26歳) 前所属クラブ:ガンバ大阪 2024リーグ戦成績:10試合0得点0アシスト 山本悠樹は、大学卒業後の2020年にガンバ大阪でプロとしてのキャリアを始めた。プロ1年目からコンスタントに出場し、今季からは川崎フロンターレに加入した。 技術力の高い山本は、新たなフロンターレのゲームメーカーとして期待を集め、開幕からスタメンに名を連ねた。しかし、フロンターレは開幕から不振が続き、リーグ戦第8節までの戦績は2勝1分け5敗。そのうち、山本が先発した6試合の成績は1勝5敗だった。期待された攻撃よりも、守備の強度の低さが前面に出てしまい、4月下旬からは先発での出場がなく、ベンチ外がほとんどとなっている。 今月22日のアルビレックス新潟戦では、4月13日の第8節・セレッソ大阪戦以来の先発出場を果たした。結果は2-2の引き分けだったが、持ち前のゲームメイクセンスはそのままに、守備のポジショニングも改善されていた印象で、今後に向けて期待が高まる内容だった。 欲を言えば、開幕からこのパフォーマンスが見たかったところかもしれないが、ゲームメーカーはほかのポジション以上に、チームの特性を把握する必要がある。山本の活躍はチーム全体のパフォーマンス向上につながる可能性もあるだけに、さらなる適応に期待したいところだ。