このままだと失敗…。前半戦ガッカリだったJ1の新戦力10人。力を発揮できなかったのは?
2024シーズンの明治安田J1リーグは折り返し地点を過ぎた。新戦力が活躍して飛躍したチームがある一方で、期待の新戦力がハマらずに苦しんでいるケースもある。今回は、今季J1のクラブに加入した選手で期待通りにいっていない選手を10人ピックアップして紹介する。※各データは6月23日時点『transfermarkt』を参照。
FW:鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌) 生年月日:1994年2月11日(30歳) 前所属クラブ:ガンバ大阪 2024リーグ戦成績:13試合0得点0アシスト 鈴木武蔵は、2019年に北海道コンサドーレ札幌に加入して2019シーズンにJ1で13得点を挙げた。さらにYBCルヴァンカップでは7得点を挙げて大会得点王になり、翌2020シーズンはJ1で5得点を記録し、夏にベルギーのベールスホットにステップアップしている。その後、2022年夏にガンバ大阪で日本復帰を果たし、今季は期限付き移籍の形で古巣に戻った。 かつてのエースの復帰に札幌ファンの期待が集まったが、ここまでの得点はカップ戦の1得点のみで、リーグ戦では無得点が続いている。チャナティップらパスの出し手がいた2019シーズンとは戦力が異なり、鈴木は前線で待っていればいいというわけではなくなったのが不振の一因だとしても、『Jleague.co』によると枠内シュート数はわずか5本で、13試合に出場しているストライカーとしてかなり少ない数字だ。 第19節を終えて最下位に低迷している札幌は、残留のためにこれから何かを変えていく必要がある。経験豊富なエースにチームを引っ張ってもらいたいところだ。
MF:井手口陽介(ヴィッセル神戸) 生年月日:1996年8月23日(27歳) 前所属クラブ:セルティック(スコットランド) 2024リーグ戦成績:9試合0得点0アシスト 井手口陽介は、ヨーロッパで思い通りのキャリアを過ごせなかったが、昨季、セルティックからのレンタルでアビスパ福岡に加入すると、圧倒的な存在感を披露した。90分間戦い抜くスタミナを活かして相手の攻撃を食い止め、素早く速攻につなげることができるMFで、福岡にクラブ史上初となるYBCルヴァンカップのタイトルをもたらした。 その活躍を引っ提げて、今季はJ1王者のヴィッセル神戸に加入した。しかし、ここまではベンチスタートが多く、リーグ戦の先発はわずか4回となっている。扇原貴宏や山口蛍といったポジション争いのライバルが強力なことが一つの要因だが、出場した際もインパクトを残せていない印象で、まだ適応に苦しんでいる様子だ。 山口が33歳、扇原が32歳で、神戸としては長期的なプランで井手口を獲得したとみていいだろう。ただ、昨季の活躍は日本代表に呼ばれても不思議ではないという声も多くあっただけに、加入後すぐに主力に定着すると期待したファンも多いはずだ。