<夢への軌跡~22年センバツ丹生~>戦力分析 攻撃 振り遅れ対策、準備万端 /福井
18日に開幕する第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に21世紀枠で出場する丹生。県内から21世紀枠での出場は初めてで、同校にとっても春夏通じて初めての甲子園とあって、地元は大いに盛り上がっている。大会第5日(22日の予定)で広島商と対戦する丹生ナインはどのような試合を見せてくれるのか。戦力を攻守2回に分けて紹介する。【大原翔】 昨秋の県大会では、粗削りだが、ツボに入れば破壊力を発揮する打線と粘り強い守備を見せた。センバツでは「超攻撃型のチーム編成になりそうだ」と春木竜一監督は言う。 県大会で主に1番打者を務めた橋本隼選手(1年)は5試合で打率5割を記録し、着実に出塁してチームを勢いづける。センバツでは同選手を2番に置き、1番には思い切りの良い打撃と俊足が持ち味で好調な赤星力登選手(1年)を起用する案がある。 加えて、県大会を負傷で欠場した来田竹竜主将(2年)が現在は復帰。ミート力に優れ、好機で得点に直結するライナー性の打撃が武器で、春木監督は「センバツでは来田に4番を任せることになるのでは。彼がいることで他の打者も安心して伸び伸びプレーできる」と期待する。県大会で来田主将の穴を埋め、チーム1位の6打点を上げた牧野喬悟選手(2年)らも好調を維持している。 このほか、広角への打ち分けが得意な井上颯太選手(1年)や長打力が強みの木津慎之介選手(1年)、小松海夢選手(2年)らもクリーンアップ候補として名を連ねており、甲子園では県大会から数段パワーアップした丹生打線が期待できそうだ。 県大会では振り遅れて凡打になる場面が多かった。その対策として、この冬、相手投手のモーションに応じた打撃時のタイミングの取り方やスイングの軌道などを春木監督が徹底的に指導。春木監督は「この打撃法を身につけた9人がスタメン入りする。甲子園で対峙(たいじ)する優れた投手を相手にする準備はできてきた」と自信を深めている。