【DeNA】日本一の三浦監督〝番長流コミュニケーション術〟の成果を強調「選手の意見を聞いてきた」
リーグ3位からの下克上は、チームの結束力のたまものだった。26年ぶりの日本一を達成したDeNAの三浦大輔監督(50)が11日に南場智子オーナー(62)と東京都内の日本記者クラブでの会見に臨み、改めて戦いの舞台裏を明かした。 「最初に2連敗しても、ダメだとは思わなかったです。選手たちが自発的に集まってミーティングをして、何かを変えないといけないという思いがあってね。チームがそういうマインドになったのが非常に大きかった」 その背景には、「シーズン中からしっかり選手の意見を聞いてきた」という〝番長流コミュニケーション術〟があった。 「どういうふうにした方が試合に入りやすいか、選手にアンケートを採ったりしてました。ホームでは練習の前にミーティングをやると試合まで4~5時間空くので、練習のあとにミーティングをやった方がいいな、と」 そうした工夫の裏側には、コーチやアナリストから数々の助言もあったという。巨人戦の最中、ピンチで岡本和を打席に迎え、申告敬遠すべきかどうかと迷っていると、相川ディフェンスチーフコーチが勝負することを進言。三浦監督がその通りにしたら投手が抑えてくれたそうだ。 7月に9連敗した直後は、三浦監督自身の進退問題も取り沙汰された。 「そういう記事はネットとかでもあんまり見ないようにしてました。結果の世界ですから、やはり負けが続いたらそういう話が出てくるのは仕方がないと思ってますが、何とかこの連敗を止めなきゃいけないという思いが強かったですから」 そうした逆境をはねのけて日本一を達成した今オフ、今度は国内FA権を取得した佐野の去就が注目されている。佐野は日本シリーズの第5、6戦でスタメン落ち。シリーズ終了後には権利行使について、「納得のいく決断をしたい」と現在も熟考中だ。これについて三浦監督はこう話した。 「佐野恵太ですね。来年優勝するには間違いなく必要な選手です。球団の方と本人が交渉している最中なんで。ぜひ残ってほしいと僕は思ってますし、その思いは伝えてますし、あとはもう祈るだけですね、こっちは」 しかし、「FAは選手の権利なので、非常に悩むと思うんですけど、悩んで悩んで、後悔しない決断をしてもらいたい」と、最後は佐野本人の意思次第だと締めくくった。 来年の三浦ベイがどんな〝進化〟を見せるか、佐野の去就ともども、目が離せそうにない。
赤坂英一