競輪界トップ戦線は正念場 S班2名が“崖っぷち”、賞金6位までグランプリ安全圏/G1直前賞金状況
8月のGIで古性優作が優勝し、4年連続のKEIRINグランプリ出場を決めた。残すGIはあと二つと、2024年の競輪トップ戦線はすでに佳境に入っている。まもなく開幕するGI「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」を前に、S班9名を中心に獲得賞金上位陣の戦いを振り返りたい。(※賞金は10月7日時点)
ようやく現S班がGI優勝
8月に行われたGI「オールスター競輪」では、古性優作が優勝した。前半戦3つのGIではいずれもS級1班の郡司浩平、平原康多、北井佑季が優勝しており、現S級S班のGI優勝は今年初となった。 残すGIはあと2大会。17日からGI「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」が開催される。直前の賞金状況を見てみると、獲得賞金が1億円を超えている選手は4名おり、いずれもGIタイトルを獲得した選手だ。 では、まずS班以外の賞金上位選手の状況から見ていこう。 GIタイトルを獲得した平原康多(1位)と北井佑季(3位)、そして郡司浩平(5位)の3名がすでにグランプリ出場を決め、来年の“赤パン”は確定的となっている。
スタートダッシュの岩本と急浮上の窓場
ダービー準Vに破竹の11連勝と春に活躍した岩本俊介は8位とグランプリ出場圏内をなんとかキープしている。ただダービー後は高松宮記念杯、共同通信社杯で落車棄権とツキがなく、グレードレースを含めても松戸記念での優出(決勝4着)が最高とあまり目立った成績を残せていない。 急浮上したのはオールスター決勝で古性とワンツーを決めた窓場千加頼で、一時は9位まで順位を上げた。現在の賞金は約6700万円で11位とグランプリ射程圏内に位置している。 安定感が際立っているのは12位の吉田拓矢。昨年の失格などの影響で7月からS級2班となり、予選スタートとなっているにも関わらずGII、GIIIでは準決勝進出を外していない。 現時点でボーダーラインを争う6000~7000万円台には6名(賞金7~12位)がひしめいており、熾烈な争いが繰り広げられている。