競輪界トップ戦線は正念場 S班2名が“崖っぷち”、賞金6位までグランプリ安全圏/G1直前賞金状況
そして今年2回のGIII優勝を挙げている深谷。2月武雄記念から間は空いたが10月の熊本記念を優勝し、流れは良い。気になるのは今年GI優出がまだないことで、4大会とも準決勝で敗れている。 今年のグランプリは深谷の地元・静岡で開催される。21年に移籍して今年6年ぶりにS班に復帰し、“赤パン”でグランプリを制する姿をなんとしても静岡のファンに届けたいはず。深谷のため、層の厚い南関勢が力を結集することも想像にたやすい。まずは寛仁親王牌で、決勝まで勝ち上がりたいところだ。
松浦、山口は崖っぷち… 赤パン維持へは「GI獲るのみ」
グランプリ出場ボーダーより下位に位置し、獲得賞金が6000万円に届いていないのが13位佐藤慎太郎、19位松浦悠士、25位山口拳矢だ。松浦と山口は賞金争いでのグランプリ出場はすでに厳しく、残りのGIいずれかを獲るしかない状況まで追い込まれている。 昨年のグランプリ覇者・松浦悠士は、オールスターでは初日ドリームを制したが準決敗退。最終日特秀では痛い落車失格で終わった。 共同通信社杯で復帰するも二予敗退と苦杯をなめたが、続く岐阜記念で優勝。10月の熊本記念でも2勝を挙げて準優勝と流れが向いてきた。賞金ランクもオールスター前の23位から順位を4つ上げている。 S班の中では賞金ランキング最下位となる25位に沈む山口拳矢は、オールスター、共同通信社杯ともに二予敗退。9月の岐阜記念は病気欠場となり、10月の熊本記念も二予敗退と波に乗れずにいる。寛仁親王牌では格上レース「日競杯」からのスタートを活かし、大逆転を狙いたい。
まさに“正念場” 寛仁親王牌を制すのは
2024年もあっという間に終盤戦に入った。残るGIは2大会、まもなく「寛仁親王牌」が開幕する。言わずもがな、優勝すれば年末のKEIRINグランプリ出場権獲得となる。 4日制のGIでシードレースもあり、現S班は勝ち上がりが有利になりそうだ。優勝賞金は4000万円、準優勝は2048万円、3位は1321万円と決勝上位3名に1000万円を超える賞金が与えられる。 11月の競輪祭まで続く熾烈なKEIRINグランプリ出場権争い。ここまでで南関が2枠(郡司浩平・北井佑季)、関東が1枠(平原康多)、近畿が1枠(古性優作)を獲得している。ここまでの賞金状況や今年の戦績も参考に、GI寛仁親王牌の予想を楽しんでほしい。