米株の強気相場は始まったばかり、次期政権の政策が寄与へ-エバコア
(ブルームバーグ): 米国株の上昇局面は終了から程遠いと、エバコアISIのストラテジストらはみている。トランプ次期大統領が官僚的な形式主義を打破することで、S&P500種株価指数は来年半ばにかけてさらに11%上昇するとの予想だ。
ジュリアン・エマニュエル氏はリポートで、強気相場は「まだ始まったばかり」だということを歴史は示していると指摘。「ワシントンは規制緩和に動くとみられ、そうした政策により相場は上昇する」と予想した上で、2025年6月末までのS&P500種の目標を6600に設定した。
エマニュエル氏のチームの分析によれば、過去100年間において、強気相場での50カ月におけるS&P500種の上昇率は平均で152%だった。直近のケースでは、同指数は2022年10月に安値を付けて以降に65%上昇。大型テクノロジー銘柄が上昇の大半をけん引している。
バリュエーションは既に割高になっているように見受けられるものの、「割高な状況というのは、一段の上昇とともにさらに割高となり、より長く続くという傾向がある」とエマニュエル氏は記した。
6日の米国株市場ではS&P500種指数が大幅高。大統領選に勝利したトランプ氏が経済成長を促す政策を進め、米企業の収益を押し上げるとの期待が背景にある。小型株で構成されるラッセル2000指数は3年ぶり高値を付けた。トランプ氏の保護貿易主義的スタンスの恩恵を受けるとの観測が広がった。
原題:Bull Market for US Stocks Is Just Starting, Evercore ISI Says(抜粋)
--取材協力:Cristin Flanagan.
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Sagarika Jaisinghani