“美容院”と“理容室”ほとんど同じ仕事なのになぜ別々?“顔そり”や“メイク”などできる仕事に違いも【チャント!大石邦彦が聞く】
■深刻な後継者不足が… しかし、理容業界にも課題が…。 (ヘアメイクかとう 加藤猛史 店長) 「(千種区の)理容組合を管理していたとき120軒あったんですけど、いま34軒。15年以上前ですけどね」 それは深刻な後継者不足。 美容師はこの10年で9万人増えていますが、理容師は逆に3万人減っていて、店の数も減り続けています。 資格を取る人も、今や美容師の10分の1以下という深刻な状況。 後継者がいる、この店は数少ない方です。 (大石) 「なぜ理容師に?」 (息子 修平さん) 「僕の場合はお父さんに誘われたというのが大きい。40年以上やっている大ベテラン」 ■理容・美容の両業界トップは 課題に直面する理容・美容の両業界。それぞれのトップに伺うと。 (大石) 「何でこれだけ減っている?」 (愛知県理容組合 坂野隆人 理事長) 「やはり後継者不足というのは一つ。理容業界は値上げするということに、すごく抵抗のある業種」 (大石) 「(美容院との)客単価の差が影響ある?」 (愛知県理容組合 坂野隆人 理事長) 「若い人も入って来なくなる一つの原因」 (愛知県美容組合 中尾博志 理事長) 「人手不足で営業が大変だというのが現実。美容師の数が10年~20年経つと半分ぐらいになる。美容師の年齢層が高いから、これからは引退される人が増えていきます」 そもそも戦後整備された法律で、理容師は容姿を「整える」。 一方、美容師は容姿を「美しくする」仕事と違う定義づけがされ、カミソリが扱えるか、カラーリングやまつ毛のエクステができるかなど、できる業務にも違いが残されてきました。 ■ダブルライセンスの取得者は増えたが こうした中、2018年から一度に両方の免許を取れるダブルライセンスが可能になりました。 しかし、そのコースがある名古屋の理美容専門学校では…。 (大石) 「皆さんダブルライセンスの取得を目指している?」 (学生) 「両方持っておいた方が将来楽かなって」 「どちらも選べるように取ろうと思った」