「子どもの工作、親はどれくらい手伝うべき?」東大准教授が導き出した、子どもの才能を引き出す最適解は…
子育てに直面したときに、巷で耳にする、あんなウワサ、こんな説。それってほんとうに根拠があるの? これまで、気になる論文を読んできた、情報理工学博士の山口先生が、世の中にあふれる「子育て説」を科学の面から一刀両断。現在子育てに悩んでいる方、なにかヒントが見つかるかもしれませんよ! 今回は、「子どもの工作」について、お話しします! 【画像で解説】「子どもの自由研究どうしよう…」元化学教師が教える、“たった1日”でできる簡単実験アイデア
子どもが自らつくる自由な工作と、大人が手助けする工作、どっちがいいの?
うちの子どもが通っているのは、自然派の保育園で、よく廃材を使って工作をさせています。保育園でも、空き箱やゼリーやヨーグルトの容器を集めていて、子どもがそれを使って色々とつくってきます。他にも、折り紙などの紙が自由に取れるようになっていて、子どもが好きに使えるようになっています。ロボットとか飛行機とか、子どもができる工夫をしていて、色々と創意工夫が見られることも多いです。でも、何をつくっているのか、説明を聞かないとわからないこともあったりします。 一方、子どもが幼児教室やワークショップに行くこともあって、そこでも工作をして色々つくります。そういったところでは、色画用紙に線が書いてあったり、紙コップやアルミホイル、歯ブラシ、セロファンなど多種多様なものがある程度準備してあったりするので、組み合わせると綺麗なものがつくれます。できあがりも、何をつくっているのかはっきりわかるものばかりです。大人がある程度準備してあるため、クリスマスカードや鯉のぼりなど、季節の事柄も多く取り入れられていて、大人も喜ぶようにできているように感じます。 さて、どっちがよいのか、と考えたことがありました。
大人がテクニックを教えてあげることも必要
自分の子どもの様子を見ていると、両方必要に感じています。こちらから何も働きかけずに工作させてみると、つくるための技術の伝達の必要性を感じます。 ハサミを渡すと、紙を切ることはなんとなくできますが、手でどうやって支えてあげたらうまく切れるのか、どこを見たらよいのかなどは教えなければなりません。 とある会でクリスマスカードをつくったときのことです。黒い紙にセロファンやアルミホイルを貼ったりして、白いクレヨンとあわせて絵を描かせていました。最後に、担当の先生がつくった枠にはめてあげることで、とてもきれいな仕上がりになりました。