【新潟２歳Ｓ】コートアリシアンはまるでアイドル！？ 菅原明良騎手の気遣いと巧みな技術／新人記者のトレセン日記
新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記
トレセンを取材していると、個性豊かな馬に出合います。おとなしい、優しい、やんちゃ…どの馬にも良いところがあり、馬について話す関係者の方の表情を見ると本当に愛されているなと感じます。いつも良いことばかりではなく時には厳しい評価を聞くこともありますが、そこからも馬のことをよく見ているんだということが分かります。 今週取材したのはＧⅢ新潟２歳Ｓに出走するコートアリシアン（牝・伊藤大）。２着に５馬身差をつけて勝利し、強さを見せつけたデビュー戦は印象に残った新馬戦のひとつです。 初戦でコンビを組んだ菅原明騎手にコートアリシアンの強みを聞いてみると「真面目なところですね。調教とレースから感じています」と教えてくれました。それについて黒崎助手も深くうなずき「オンオフがはっきりしています」とのこと。競馬に行くとスイッチが入りますが、馬房では「顔を出してぼーっとしてます」と穏やかな性格のようです。その様子を「普段はおっとりしていて人懐っこくてかわいいです」とにっこり。奇麗な栗毛で真面目でかわいいなんて、馬界のアイドルのようですね。
コートアリシアンの課題とは？
デビュー戦後に菅原明騎手は「手応えは終始良かったですし、追ってからもとてもいい反応をしてくれました」と評価しつつも、「テンションが上がってきそうなので、そこだけうまく我慢してほしいなと思います」と今後の課題を口にしていました。この中間の様子が気になるところですが、「ゲートも練習してテンションが上がらないようにしています。だいぶ良くなっています」という黒崎助手のお話からは調整が順調なことがうかがえます。また、「一度競馬を経験して前走よりも競馬を分かっていると思います。良い意味で折り合いも前走とは変わらなさそうです」。 それでもまだ２戦目なので「気持ちが入りやすくてそれがゲート（の遅れ）に出るので、本番に行ってどれだけやれるか」とやってみないと分からないところもあるそうですが、菅原明騎手も「折り合い面に気を付けて騎乗したい」とのこと。ちなみに同騎手はテンションが上がりやすい馬に騎乗する時、心がけていることがあるそうです。「干渉しすぎないようにして、気分良く走ってもらえるようにしています。そのほかには、拳とハミのコンタクトを大切にして優しく丁寧に乗るようにしています」 競走馬にとって分岐点になる２戦目にどんな走りを見せてくれるのか。菅原明騎手がどうリードするのかにも注目してみたいと思います。
栗栖 歩乃花
