「まだまだうまくなると思っている」 元賞金女王・森田理香子が振り返る6年ぶりツアー復帰と見据える“この先”
「基本的には練習して、スイングを見直したい」
――QTはファイナルには進めなかったですが、新たな挑戦でしたね。 順位はかなり最悪だったのですが、最後までやり切った。最終日も年上の人と回ったのですが、みんな前向きに取り組んでいる。そういう選手たちの姿を見ると、目の前の悪いことで気持ちが下を向くような感じにはなれず、まだまだ自分も挑戦し続けなあかんなという気持ちにもなれました。マイナスな感情よりもプラスの感情のほうが多かった。結果だけ見たら、やる気もないんかなと思われがちなんですが、復帰してまだ1年しかたってへんしなって思うところもあります。 ――プレッシャーもありましたか? 周りの期待が大きいのはめっちゃ感じました(笑)。それはうれしいけれど、成績が出せずにイライラしたり、落ち込むこともありました。でもやるしかない。今は追い込まれていないし、生活ができないでもない。他のゴルフの仕事もしつつ、“趣味”を仕事にできているので、自分のゴルフの腕も磨きつつうまくバランスをとりながらやっているところです。 ――とはいえ来年も試合には出る気持ちはありますよね? 来年も推薦を頂けるという話もあるのですが、今の状態では同じことを繰り返すかなと思っているところです。もともと推薦をもらって試合に出るよりは、自力で出たいという思いでQTを受けたんです。順位は下のほうですが、とりあえずは推薦を頂いて、出られるような状況なら出ようかなとは思っています。でも基本は練習しながら、スイングも見直していきたいんです。
「年を言い訳にしたくない」
――試合に出る、出ないのもその時々の状況次第ということですね? まず2025年はスイングを見直して、あとは気持ちをどう持っていくかです。もともとマイナス思考なので、うまく戦う気持ちを上げていきたいです。もちろん練習もトレーニングも続けていくので、インナー(マッスル)を鍛えたり、体の改善も含めて上手に調整していきたいです。 ――下部のステップ・アップ・ツアーに出る予定は? 岡本綾子さんがステップの解説をされているので、出場枠が降りてこれば出場も考えています。基本的には合宿を集中的にやるとかはなく、地元で練習に取り組んで、試合に出るとなればしっかり準備していきますよ。 ――とにかく今は自信を持って試合に出られるようにするのが先決ということですね。 自分でもスイングは気になるところがあるし、そこは直していきたいです。20歳のときに比べたら体も動かないし、いうこともきかないところもあるけれど、まだ35歳なのでそれなりにできることもある。年を言い訳にしたくないので、今の状態でできることをしていきたい。まだまだうまくなるとも思っています。だからこそプロゴルファーとして、諦めずにやり続けよう、挑戦し続けようという気持ちはあります。なので、引き続き応援よろしくお願いします! ※ ※ ※ 再び闘志に火をともした元賞金女王の戦いに25年シーズンも注目したい
森田 理香子(もりた・りかこ)
1990年1月8日生まれ、京都府出身。2008年にプロテスト合格し、翌09年からJLPGAツアー本格参戦。賞金ランキング27位で早くもシードを獲得し、大器の片鱗を見せた。初優勝は10年の「樋口久子 IDC大塚家具レディス」。13年には年間4勝を挙げて初の賞金女王に。18年を最後にツアーから遠ざかるも、24年「ダイキンオーキッドレディス」で約6年ぶりの復帰を果たした。
キム・ミョンウ