高速道路のジャンクションは上から見ると美しい! 構造美を堪能するための基本的な種類。
クローバー型
上から見るとよつばのクローバーのようなかたちをしている「クローバー型」。1方面に、ふたつの分岐点とふたつの合流点があるため、利用する側としては、分岐や合流のわかりにくいジャンクションになりやすい。建設には広大な用地を必要とするため、急峻な地形の多い日本では珍しいタイプ。クローバー型を改良した変形クローバー型は各地に存在している。 図は佐賀県鳥栖市の「鳥栖JCT」。九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道、この3路線を1箇所でさばく巨大ジャンクション。利用者にとっては「超むずかしいジャンクション」として知られているが、日本では貴重といえる完全(サガンクロス橋は架かっているが)なクローバー型である。 九州自動車道の福岡→長崎に向かう流れと、福岡→鳥栖出口に向かう流れが交差し、大渋滞を引き起こしていたため、サガンクロス橋を設けて長崎に向かう流れと鳥栖出口に向かう流れとを分離して現在のかたちとなっている。
タービン型
二重の円を描く「タービン型」。立体交差の数は多いが、カーブの角度が一定で、ドライバーにとって走行しやすい。三郷JCTや清洲JCT、久御山JCTなどが該当。 典型的なタービン型の清洲JCT。名二環と清須線・一宮線の3路線が交差している。 続いてはひとつの円を描く「ハーフタービン型」の豊田JCT。東名高速と伊勢湾岸道が交差している。 ハンドルを握っていると「ここのジャンクションはわかりにくくていやだ」と思うこともあるかもしれないが、ぜひ、どんな構造をしているんだろう? 上から見たらどんな形なんだろう?と地図や航空写真を見てみてほしい。
文=KURU KURA編集部