広島のお好み焼き店、キャベツ価格高騰で窮地 値上げ以外の秘策も
キャベツの価格が高騰している。夏の猛暑による生育不良が原因で、この1カ月間で価格が2倍に跳ね上がったケースも。キャベツをふんだんに使う広島名物お好み焼きが、その影響をもろに受けている。 【写真】キャベツもトマトも白菜も高騰、スーパーの売れ筋に変化 人気商品は 「キャベツの高騰が、ここまで長期化するのは初めて。値上げしなかったら、店がつぶれる」。そう嘆くのは、広島県海田町のお好み焼き店「寄り家」の林田昌頼店長(57)だ。 お好み焼きに入れる大玉のキャベツは、多い日で30個近く使う。1個300円程度だった仕入れ価格は、今夏以降800円ほどに上昇。食用油やイカも値上がりしており、11月から人気商品の「肉玉そば」を860円から950円に90円値上げした。 キャベツ高騰が続けば、さらなる値上げを検討しないといけないが、お好み焼きは庶民の食べ物というイメージがある。客も値上げには敏感だ。「キャベツはもはや高級品。このままだと、お好み焼きが庶民の味方じゃなくなってしまう」 お好み焼きの普及活動をする一般財団法人「お好み焼アカデミー」(広島市西区)によると、キャベツの量を減らし、代わりにモヤシを増やす店もあるという。(山中由睦)
朝日新聞社