「うちの子、発達障害かも?」と感じたら…親が最優先で取るべき行動とは?
生活改善の例
これまで夜におこなっていたことをできるだけ朝や夕方にもっていきました。家族のだんらんは夕食時ではなく、朝食時に変更。時間的な余裕があるので、毎朝あわてずに、登園や登校ができるようになりました。
【睡眠】睡眠不足でイライラや不注意に
大人でも睡眠不足は心身にこたえます。まして子どもならなおさらのこと。生活改善、とくに睡眠不足の解消で「発達障害」のような症状がなくなった子どもはたくさんいます。
睡眠の大切さ
睡眠には、脳が活動しているレム睡眠と脳が休んでいるノンレム睡眠があります。レム睡眠とノンレム睡眠を4~5回くり返すと、十分に眠れたと感じます。レム睡眠とノンレム睡眠には、それぞれ役割があります。
睡眠不足になると
ホルモン分泌や疲労回復、記憶の整理などができず、影響は心身に現れます。そのとき睡眠不足を考慮しないままでは、「発達障害」を疑うことになりかねません。 【イライラ】セロトニンが分泌されないと精神的に不安定になる。 【体調不良】疲労回復できていない。頭痛、腹痛、めまい、食欲不振などが現れる。 【学力低下】記憶の整理がおこなわれない。 【成長が遅れる】成長ホルモンの分泌が不足して発達が遅れる。からだだけでなくこころの成長にも影響する。 【不注意】疲れているので集中できずボーッとする
「発達障害」にみえるのは睡眠不足の影響大
眠ることは心身を成長させ、健康を保つうえで重要な役割をもっています。ところが睡眠不足になると成長ホルモンやセロトニンの分泌が不足したり、疲労がとれなかったりして、役割が果たせなくなります。その影響は、さまざまなかたちで心身に現れます。なかには「発達障害」の症状にみえるものもあります。
【具体策】朝なかなか起きないなら
小学1年生のEさん。6時30分から何度もゆすったり声をかけたりして7時ごろようやく起きます。7時30分の登校まで大忙しで、朝ごはんを食べないこともあります。 【早く寝かせる】 両親が共働きで母親が帰宅するのが夜6時。夕食は8時の生活でした。母親が夕食のしたくをする間にEさんはテレビを見ながら寝ていることもありました。 まず、早く寝かせることをめざしましょう。夕食は軽くして夜七時に。そのあとはシャワーにして8時に寝かせます。 保育園、幼稚園、小学校に通う子どもは、登園・登校する1時間30分から二時間前に起きるのが理想的です。Eさんの場合、登校するのが7時30分なら、6時にはなにがなんでも起こします。 【朝の生活を工夫】 夜はシャワーにして、入浴を朝にします。眠くて不機嫌な状態でも風呂に入っているうちに目が覚めてきます。 そのあと、子どもになにかの役割を与えましょう。例えば、洗濯ものを干す、ゴミ出しをする、朝食の準備をするなど、それほど難しいことではないものの、絶対に自分がやらないと家族が困るような役割がよいでしょう。 子どもの好きなビデオを見せる、音楽をかける、親子で散歩をするのもいい方法です。 【排便まですませたい】 朝食は家族でしっかりとり、食後は少し休憩があるとよいでしょう。登校の準備が落ち着いてできます。そのあと、排便まですませて登校できれば、理想的です。
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