息子は馬乗りになられ刃物を何度も振り下ろされた…殺人事件で最愛の息子を失った父親 変わり果てた姿に「ごめんな」 犯人は捕まっても「奪われた命はかえってこない」犯罪被害者の苦しい思い
「ご飯を食べてますか」心の支えは「先輩警察官の声」
一方で、堤さんは、心の支えになった支援についても触れました。一例として挙げたのは、その日講演を聞いていた新人警察官たちの『先輩』にあたる警察官の声かけでした。 (堤敏さん)「(事件の担当刑事が)捜査でうちの近所を通る度に家に寄って声をかけてくれたんですね。ご飯を食べてますか、ちゃんと食べてくださいねって、それで帰る。刑事さん自身は、支援の意識があったのか、なかったのかわかりません。でもそれが私には救いになりました」 堤さんは長年、全国各地で講演を行い、事件当時の状況や心境を発信し続けています。 (堤敏さん)「被害者や遺族が前を向く、立ち上がる最初の一歩を踏み出す。それってものすごく辛いことなんです。そこには一歩踏み出すための支援が本当に大事になってきます。被害に遭ってない人に被害を理解してもらうことが大事です」。 堤さんは、被害者支援のさらなる充実を訴え続けます。