5年間の世界旅行で、私は「節約」生活を身につけた。帰郷後もそのマインドセットは生かしている(海外)
私は、5年にわたって世界を旅した。その間はコスタリカに拠点を置き、アメリカでの生活費よりも少ない費用で暮らした。 マイカーを持たず、労働を提供することで、生活費をアメリカで暮らしのほんの一部に抑えることができた。 また考え方も変わり、故郷にいたころのように娯楽にお金を使う必要を感じなくなった。 私は2015年から2020年までコスタリカに拠点を置いてデジタルノマド生活を続けていた アメリカ合衆国に住んでいる今に比べて、毎月数百ドル(数万円)、ときには数千ドル(数十万円)、少ない支出で暮らしていた。単純に、生活費の安い地域で暮らしていたからだ。 メキシコや中米などにいたころは、出費がかなり少なくなった。また、ヨーロッパやアジアを数カ月かけて旅していたときも、アメリカよりは少ない生活費で暮らせていた。 外国にいたころは請求書を受け取ることがほとんどなく、家賃を低く抑えるのも簡単だった。しかし、倹約にとって最も役立ったのは、私が外国で身につけた考え方だった。楽しいことをするのに、お金を使う必要を感じなかったのだ。
旅行中の固定費は半分以下だった
アメリカに帰国し、故郷のオレゴン州ポートランド戻ったとき、私は固定費が一気に増えた。2020年に帰国してからは、ルームメイトと同居で家賃に1000ドル(約15万円、1ドル=150円換算:以下同)から1700ドル(約25万5000円)を支払っている。 コスタリカではさまざまな地域で暮らしたが、口コミで見つけた家具付き住居の毎月の家賃は300ドル(約4万5000円)から600ドル(約9万円)のあいだだった。新しい土地では1週間ほど安ホテルかホステルを予約し、現地で直接、手ごろな住居を探した。 旅行中の宿泊で最も高かったのはおよそ月800ドル(約12万円)で、日本とベトナムにいたときだった。どちらでもホテルとカプセルホテルを利用し、ベトナムでは一晩5ドル(約750円)から10ドル(約1500円)、日本では15ドル(約2250円)から50ドル(約7500円)で宿泊した。 宿泊費を低く抑えるため、私はいわゆる「スロートラベル」を多用した。数日ごとに別の場所に移動するのではなく、どの土地でも最低1カ月はとどまる努力をした。数カ月分まとめて契約したほうが、有利な条件で家具付きの家や部屋を借りることができる。エアビーアンドビーのホストでさえ、最低1カ月滞在する意志を示せば、大幅に割引してくれることが多い。オフシーズンは特にそうだ。 また、外国にいたときには、受け取る請求書の数がかなり減ったし、借金もせずに済んだ。公共料金とインターネット料金は、短期賃貸契約にもとから含まれていたし、外国にいた期間のほとんどで車をもたなかったので、自動車ローンや自動車保険とも無縁だった。コスタリカでは医療費や歯の治療代も自腹で支払えたので、アメリカの医療保険ではなく、安価な旅行保険プランを利用することにした。