「ベストセラー絵本」と「フェス」には意外な共通点があった。絵本『100かいだてのいえ』面白さの本質を探る
日本における現代的なフェスの起源は1997年にはじまったフジロックフェスティバルだと言われています。7月26日から27日の2日間にわたり、31組のアーティストの出演が予定されていました。台風の影響によって2日目は中止となりましたが、以後毎年夏に開催することが恒例化しました。 その後、1999年にライジングサンロックフェスティバル、2000年にサマーソニックとロック・イン・ジャパン・フェスティバルがはじまります。現在のフェスは20世紀末にはじまり、21世紀になって定着した文化なのです。
もしフェスが行われず、それぞれのアーティストが各地の会場でライブをするだけだったらどうでしょうか。もちろん盛り上がったでしょうが、ひとつの文化としては認知されなかったでしょう。 「ひとつの場所に集める」ことは、大きな効果をもたらすのです。 まとめ ➔『100かいだてのいえ』は家が100階建てなのが驚きをもたらす ➔フェスは100組のアーティストとそのファンが集まる ➔ひとつの場所に集めると、それだけでパワーが生まれる
考えてみよう あなたの趣味を今の10倍の人数でやるとしたらどうなる? ひとりでやる行為のなかで、みんなでできることはないか? バラバラにあるもので、ひとまとめにできるものはないか?
菊池 良 :フリーライター