目がない…斬新「天才タマゴ」登場! “エスティマみたいな流線”デザイン!? 1000万円超え「MEGA」 乗るとどう? 中国で試乗
満を持して登場した理想初のミニバン「MEGA」ですが、売れ行きは芳しくありません。 理想は当初、発売開始後24時間の受注台数目標を3000台と設定していたものの、実際には半分しか達成できなかったようです。 半月経ってようやく4000台に達しましたが、滑り出しは好調と言えませんでした。 その後も販売台数は好転せず、3月は3229台、4月は1145台、5月は614台と大幅に減少しています。 この売れ行きが影響し、理想は2024年の販売台数目標を「65~80万台」から「56~64万台」、そして最近では「48万台」へと下げました。 この失敗の裏には初のBEVであるにも関わらず、販売の拡大を急ぎすぎたことが挙げられます。 また、MEGA自体の価格も高く、当初は55.98万元(約1218.7万円)で発売されました。 その後3万元(約65万円)下げられ52.98万元(約1153.4万円)となったものの、依然として割高感は否めません。 対して、同時期に登場したライバルのシャオペン(Xpeng)「X9」は前輪駆動と後輪駆動の両方を設定、バッテリーも2種類から選択できる全4グレード構成となっており、価格帯も35.98万元(約783.3万円)から41.98万元(約913.9万円)とMEGAに比べて安価です。 MEGAで苦戦する理想は販売戦略を見直し、まずは販売ターゲットを絞って再スタートを切ろうとしています。 BEVラインナップも2025年までに追加で5車種を投入する計画でしたが、その先陣を切る純電動SUVも発売が2024年内から2025年上半期へと延期されました。 世界全体でBEVが下火傾向にある今、急速に純電動化を進める予定だった新興電動メーカーは苦戦を強いられており、ガソリンエンジンのノウハウを蓄積している従来の中国メーカーはこぞってハイブリッド車に積極的です。
中国車研究家 加藤ヒロト