43歳、お見合いでやっと「理想どおりの人」と出会えた!なのにトキメキもないし、気持ちも沈む。原因は思わぬところにあった!
25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。 【データ】男性・女性の未婚率の推移、30~40代女性の結婚願望は? アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。 今回は「理想通りの人なのに、好きになれない」と悩む、働く女性の「婚活ストーリー」を紹介してもらいます。 ※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しております。 【働く女性の婚活百景 ♯6】
「理想どおりの条件の人」に出会ったのに心が動かない理由
F美さんは、43歳の地方公務員。かわいらしい雰囲気の女性です。職場では、チームリーダーとして責任ある仕事を任されています。 30代後半から約5年間、結婚相談所に登録して婚活をしていますが、いまだに結婚相手に巡り合えていません。 「このままでは、誰とも結婚できないんじゃないかと不安です」と、私の婚活塾に相談に来てくれました。 話を聞いてみると、F美さんは最近、理想どおりの条件を備えた男性とお見合いをしたそうなのです。 ところが、実際にお相手に会って話してみると、心が動かず、むしろ気持ちが沈んでしまいました。 「この人を紹介したら、母は喜ぶだろうな、とは思いました」とF美さんは言います。 「でも私は、一緒にいても楽しいと思えないんです。会っているうちに気持ちが変わるかもしれないと思って、何度か会ってみたのですが、苦痛が深まるばかりで…」 F美さんの言う「理想どおりの条件」は、次のようなものでした。 ・公務員など、安定した職業についている ・結婚後も頻繁に実家に帰れる距離に住まいがある ・長男はNG ・清潔感がある ・誠実な人柄 ・貯金がある ・年齢が近い
その「理想の人リスト」は親や世間の「理想」ではない?
一見よさそうな条件ですが、私が気になったのは、F美さんの「母は喜ぶだろうな」という一言。 「その理想の人リスト、F美さんの本心ですか?」そう尋ねると、F美さんはしばらく考えて、こう答えました。 「もしかすると、私ではなくて母の理想の条件かもしれません」 F美さんは長女で、実家で両親と同居しています。弟さんがいますが、すでに結婚して家を出ているので、もう10年近く両親との3人暮らし。 母親は専業主婦で、事あるごとに「結婚するなら、安定した職業の人がいいわよ」「長男の嫁は大変よ」と、F美さんにアドバイスをしてきます。 心配性で、過干渉気味。帰宅時間にも厳しいし、これまでF美さんがおつきあいをしようとする相手に対しても、厳しい目を向けてきました。 留守中にF美さんの部屋に入って、勝手に日記を読んでしまい、親子げんかになったこともあるそうです。 F美さんによると、母親は父親に対して長年不満を抱いていて、口を開けばグチをこぼしています。その内容は、家族に相談もしないで転職をした、姑に干渉されてつらかった、家事も育児も手伝ってくれなかった、などというもの。 今も父親は言葉が足りず、身勝手な行動をするので、両親は口げんかが絶えません。見かねたF美さんが仲裁に入ることもしょっちゅうで、「もし私が家を出てしまったら、お母さんがかわいそうで…」と心配しています。