はじめて出合う“常識”がたくさん!【ここが変だよ、日本の結婚式】赤裸々・対談トーク
”前撮り”など独自の文化もたくさん![ここが変だよ:2]
ー遠藤さんは結婚式の準備を進める際、イギリス人のパートナーから、驚かれたことがあったそうですね。 遠藤 結婚式よりも前に、ドレスを着てスタジオや景色のよい場所などで写真撮影をする“前撮り”が最近では一般的なんです。“前撮り”は、日本ならではの風習ですよね。パートナーからはすごく驚かれて「僕は当日まで君のドレスは見たくない。特別なものなのに、なんで事前に見せるの?」って。フランスにも前撮りをする文化はないですよね? 溝上 そうですね。結婚式前に花嫁姿を見ると、よくないといわれているので。 水戸守 ウェルカムスペースに写真を飾ったり、パーティが始まるときのオープニングムービーを作るために前撮りをするカップルが多いイメージです。海外にはウェルカムスペースってありますか? 遠藤 &溝上 見た感じではなかったかも。ウェルカムボードを作って飾るカップルはいますね。 遠藤 海外はウェディングのインビテーションをメール等で送るケースが多いんです。そこに自分たちの写真を載せるんですが、前撮りはしなかったので、私はあえて旦那とハイキングしている写真や、普段着の家族の写真をピックアップしました。普段の自分たちや、この家族に会えるんだってゲストが楽しみにしてくれたらいいなって。 水戸守 それ、すごく素敵ですね! 遠藤 きっと日本でするウェディングには、思い込みがあるんですよね。「前撮りをしておかなきゃいけない」「オープニングムービーを作らなくてはいけない」「挙式はキリスト教式がイメージ」って。もちろん実施することに、ふたりの意図や意味があるなら素敵。でもそれを感じられないと「この映像を見て、何を思えばいいんだろうか」とゲストが困惑する結果になることも。一般的といわれている演出を“しなきゃダメ”という固定概念は、捨てていいと思います!
ー水戸守さんが「サボラミ」を立ち上げたのは、自身のドレス選びがきっかけだったとか? 水戸守 私は“レンタル”ではなく、“セルドレス”で価格と商品のバランスがよいものを探していたのですが、都内のアパレルショップを駆けずり回ってもイメージ合うものに出合えなくて。最終的に「YOKO CHAN(ヨーコ チャン)」のワンピースが体型に合い、クオリティにも納得して購入に至りました。 溝上 私がパリ在住時に参考にしていたのは、いろんな花嫁のウェディングの写真を載せている個人ブログ。パリの結婚式で着用したのは、当時働いていたお店「carven(カルヴェン)」のドレスでした。ファミリーセールでリーズナブルに購入できたんですよね(笑)。もし次に挙式をする機会があるなら、パリのショールームで働いていたときに取り扱っていたブランド「Shanshan Ruan(シャンシャン・ルアン)」のドレスもいいなと思っています。 遠藤 さらっとカジュアルに着られるようなドレスって、どうやって探したらいいのかわからないですよね。以前、花嫁に「マッチズファッションのウェブを見てみたらどう?」っておすすめしたことも。ドレスブランドにこだわらなくてもいいし、ファッションポータルサイトでドレスを探すのはアリ。私自身の結婚式では“愛着があるもの”をテーマにしていたので、ネットで探してコロナ禍でドレスを着ることが叶わなかったオーストラリアの女性から、ドレスを譲っていただきました。 溝上 日本ブランドもいろいろ出てきていると聞いていますし、シンプルなドレスが広く認知されるといいですね。着たい人はいっぱいいるはず!