角田裕毅が魅せたF1サンパウロ予選3番手。前戦クラッシュがなければあり得なかった? 悔しさバネに成長と振り返る
角田裕毅はF1参戦4年目となった2024年シーズンについて、メキシコシティGPでの悔しい瞬間があったから、予選での自己最高記録となったサンパウロGPでの3番手を獲得できたと明かした。 【ギャラリー】角田裕毅ファンミーティング2024 in 相模原 角田は24戦で争われた2024年シーズンで9回入賞。チームメイトを務めたダニエル・リカルドとリアム・ローソンを予選順位、獲得ポイントの両面で上回り、キャリアベストとなるドライバーズランキング12位を記録した。しかし候補としては名が挙がっていたものの、2025年にレッドブル・レーシングへの昇格は逃すこととなった。 地元神奈川県・相模原で行なわれた自身のファンミーティングを前に行なわれたDAZNの独占インタビューに応じた角田は、2024年の1番良かった瞬間として、初の母国入賞となった日本GPを挙げた一方で、1番悪かった瞬間はトップ10入りを見据えながらもQ2でクラッシュを喫したメキシコシティGP予選だったと明かした。 「1番良かったのは……鈴鹿じゃないですか? 鈴鹿のフィニッシュラインを越えた瞬間がやはり1番良かったなと思いますね」 インタビュアーでDAZNのF1実況を務めるサッシャ氏の質問に対して、角田はそう答えた。 「逆に悔しかったシーンはメキシコの予選です。全てがミリ単位の状態でしたね。ブレーキを踏んだときのトー力が本当にわずかに弱かったり、ターンインのタイミングを0.001秒遅らせたりするだけで変わってくるという状況でした」 「自分としても、そこまでのタイムづくりが良くなかったと思います。あそこは悔しかったですね」 メキシコシティGP決勝では、角田はスタート時の混乱に巻き込まれる形でリタイア。予選に続いて本来のスピードを結果として残せずにサーキットを後にすることとなった。 しかし角田は、そこから1週間後のサンパウロGPの予選で、天候も味方して3番手を獲得。予選自己最高位の記録を塗り替えた。角田曰く、メキシコでの一件で得た学びが、予選の最終アタックに向けたビルドアップに寄与していたという。 「メキシコではああなってしまいましたが、学びもありました」と角田は続けた。 「キャラクター性というか自分を理解した上で、予選で上がっていくにつれて高まりやすい気持ちをいかにコントロールするかというのが1番のキーでした」 「それは前から分かってしまっていたことですが、それをまた再認識した上で残りのレースを戦っていきました。そのコントロールはまだ完璧ではないと思いますし、改善の余地もあると思います」 「それを冷静に考え直して、そこから繋げられたのはよかったと思います。それがなかったら、おそらくブラジルでの一件はなかったと思います」 なお角田とサッシャ氏による対談の全貌は12月26日からDAZNで配信されている「独占告白 角田裕毅 2024年のF1を語る」(全4話)で明かされている。こちらは無料視聴プランDAZN Freemiumでも配信が行なわれるので要チェックだ。
滑川 寛