一体何処がすごいの? 世界で初めてストロングハイブリッドが採用されたカワサキ「Ninja/Z 7ハイブリッド」の魅力とは
バイクでは重量が性能や操作性に直結します。マイルドハイブリッドはコンパクトなシステムで済むため、バイクの軽量性を損なうリスクが低い事もメリットのひとつ。 ストロングハイブリッドのような大容量バッテリーや高出力モーターを搭載するには、バイクのフレーム設計が制約を受ける一方で、マイルドハイブリッドは既存のバイクフレームに比較的容易に組み込むことが可能です。 しかしNinja7 ハイブリッドはストロングハイブリッドを採用したことによって、準ガソリン車やマイルドハイブリッドのモデルにはない魅力を手にする事ができました。 第一の魅力は、力強い加速です。モーターはエンジンと異なり、低回転時から最高出力に近いパワーを出すことが可能。そのため、加速の際にはリッタークラスのバイクと同等レベルの力強さを味わうことができます。 また、モーターだけでの走行が可能になったことにより、夜間に家から出入りする際に、周囲への騒音による迷惑を低減する事も可能。 バイクのエンジン音、排気音は近所トラブルの元になるため、多くのライダーが家から離れた幹線道路までバイクを押していき、そこでエンジンをかけるなどの工夫をしています。 一方Ninja7 ハイブリッドであればモーター単体での走行も可能なため、家から離れた幹線道路まではEVモードで移動し、そこからエンジンを使って走行することもできます。 これにより深夜出発、深夜帰宅のツーリングも気軽におこなえるようになり、バイクライフの楽しみ方の幅が大きく広がることになるでしょう。 ※ ※ ※ クルマだけでなくバイクにおいても電動化の潮流ができており、東京都は純ガソリン車のバイクについて、2035年以降の都内での販売を禁止する方針です。 バイクの電動化はクルマのそれと比べてもハードルが高く、ひとまずは現行のバイクと大きく変わらない部品構成のマイルドハイブリッドが主流になっていくでしょう。 一方、カワサキはNinja7 ハイブリッドによってストロングハイブリッドの可能性を示しており、将来的にストロングハイブリッドがシェアを拡大していく可能性もあります。バイクの脱炭素化をめぐる今後の動向から目が離せません。
Peacock Blue K.K.