「ぼっち石破」「嫌われ茂木」「後ろ盾なし高市」…総裁選に向けた「推薦人集めレース」に四苦八苦の候補者たち。再選狙う岸田首相はなりふり構わずで党内からは“陰謀論”も…
9月の自民党総裁選に向け、党内では出馬を目指す議員やその側近たちの動きが本格化している。首相の座をライバルたちと争うためには、まず党内で20人の推薦人を確保する必要があるが、そのスタートラインに立てるかどうかで早くも明暗が分かれ始めた。さらにはライバルを総裁選に出馬させないための「陰謀」までささやかれて……。 大林素子氏らとパリ五輪・女子バレーの試合を観戦した、総裁選出馬が噂される小泉進次郎氏
議員が酒を酌み交わす横でひとり読書…課題はコミュ力?の石破氏
総裁選に向けた動きが最も注目されているのが、世論調査の「次の総理」トップ常連の石破茂氏だ。7月27日には地元・鳥取で「この国を鳥取から変えたい。国を変える役割が果たせれば望外の幸せだ」と発言し、総裁選への意欲をにじませた。 「これまで自身が大きな派閥に属してこなかったことや、党内の不人気が弱点となっていた石破氏でしたが、今回は党内に『派閥の論理での総裁選ではダメ』という雰囲気があり、石破氏にとって最大のチャンスとなっています。 石破氏の地元、鳥取・島根選出の青木一彦参院議員も茂木派を退会したこともあり、今回は石破氏を支援する意向をにじませています」(全国紙政治部記者) 石破氏も自身への追い風を意識し、精力的に各地を回って支持拡大に余念がない。 最近、石破氏が街頭演説に立った地域の関係者は「演説の前には熱心にご当地情報を聞いてきて、演説に取り入れていました」と明かす。 ただ、ここに至っても石破氏の出馬が確実とは言い切れないのが現状で、自民党関係者は「推薦人を集められるかどうかは、菅義偉前首相ら大物の動向次第。ただ、菅氏の本命は小泉進次郎氏ともささやかれています……。 石破氏は、赤坂の議員宿舎の食堂で他の自民党議員が楽しく酒を飲んでいても、隅でひとり読書しているような人。勉強熱心ですが、仲間づくりは相変わらず苦手です」と語る。
「嫌われ」茂木氏、若手ホープ・小林氏は派閥の論理で推薦人集め?
一方、世論調査の「次の総理」ランキングでは順位が低いものの、「(候補者の名前が五十音順で並べられ)常に最後なので、圧倒的に不利な立場」と強がってみせた茂木敏充幹事長はここ最近、「トランプさんから『茂木はタフだ』と言われた」など、外交能力をアピールしている。 しかし、党内での“外交”能力はいまいちのようで、「パワハラ気質なので、派閥の中でも茂木氏を慕っている人は少ないし、派閥外の議員からの人望はさらにない。なんとか、自派閥、そして麻生太郎副総裁の支持を得て麻生派から推薦人をかき集めるしかないのでは」(自民党議員) さらに、若手・中堅から擁立論が出ている小林鷹之前経済安保相についても、推薦人集めでは「派閥の論理」がはたらきそうだ。 「小林氏は二階派に所属し、熱心に二階俊博元幹事長の選挙のアドバイスを聞き、二階派幹部の顔も立ててきました。小林氏と同じ千葉県連に所属する二階氏最側近の林幹雄氏も小林氏を高く評価しているので、出馬の際には二階派の長老たちが推薦人を集めるでしょう」(全国紙政治部記者)
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