[国スポ少年男子]前日はフル出場でプレミア首位・大津撃破に貢献。注目MF野口蓮斗(広島ユース)が強度やゲームメーク力を広島県に加え、自身初の全国決勝へ
[9.24 国スポ少年男子準決勝 広島県 2-0 福岡県 駅スタ] 前日23日は、広島ユースの一員としてプレミアリーグWESTの首位・大津高戦(熊本・大津町運動公園球技場)に先発フル出場。MF野口蓮斗(広島ユース、1年)は大津の連勝を10で止める1-0の勝利に貢献し、その直後、家族の乗用車で国民スポーツ大会準々決勝(広島県対埼玉県)の試合会場(佐賀・鳥栖スタジアム北部グラウンド)に訪れていた。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 後半残り5分からU-16広島県選抜のチームメートの戦いを見守ると、仲間たちはPK戦で勝利。「(大津戦が1日延期されて準々決勝に出場できなかったが、)本当に感謝しかないですね」という野口はすぐに準備をスタートし、準決勝の福岡県戦で先発出場した。前日に90分間戦ったプレミアリーグの戦いは強度も非常に高く、疲労が残っていたことは否めない。 それでも、「疲労とかピッチに立つ以上、言えないと思うんで。そこはみんなより強度も高くやっていこうっていう気持ちはありました。攻撃ではボールを落ち着かせるところと、速く攻めるところの使い分けをやって行こうと。そこは自分の得意なところでもあるんで、やって行こうっていうのは考えていて、守備は相手のチャンスになると、その芽を摘んだりするところを意識してやっていました」と必ず自分がプラスアルファをもたらすことを考えて試合に臨んでいた。 その野口は序盤から正確なボールタッチでゲームメーク。ファウルで潰されるようなシーンもあったが、怯むことなくボールを受け続け、相手背後へのパスも狙っていた。また、とっさに足を出したり、強度で相手を上回ってインターセプトするなど、奪い返しでも貢献。本人は「まだまだ最後の20分ぐらいは運動量としてあんま納得いく感じじゃないんで、もっとやっていかないといけない」と反省していたが、それでもU-16日本代表ボランチの存在感、貢献度は大きかった。 ソレッソ熊本から広島ユースへ加入して半年が過ぎた。人間力の成長に加え、「先輩たちと一緒に練習する中で、守備の強度はやっぱ身についてきています」と実感。また、トップチームでも才能の片鱗を見せているU-19日本代表MF中島洋太朗の隣でもプレーし、「ほんとに安心感が全然違ったなと思います。今後は自分がああなっていかないといけない」と意識するようになった。 その言葉通り、U-16広島県選抜に安心感をもたらしているMFは25日、自身初となる全国決勝の戦いに挑む。昨年、所属するソレッソ熊本が日本クラブユース選手権(U-15)大会で決勝進出。だが、野口は怪我のために出場することができなかった。 だからこそ、「楽しみです。ソレッソの時は、自分がいなくて負けてしまったんで、自分がいたら勝たせられるんだよっていうことを見せれる大会にしたいです。(対戦する佐賀県は)本当にいい相手なんで。リスペクトしすぎずにしっかりと戦って、マッチアップの選手に負けなければいいかなと思います」。自分がチームを勝たせる存在となり、支えてくれる人たちに恩返しする。