店内BGMをAIで作曲 制作現場はA型作業所…社会貢献につながる“新サービス”とは
社会貢献も兼ねた次世代型音楽サービスとして注目を集めているのが「BUZZ MEDIA」(バズメディア)株式会社(大阪市)が運営する「MusicSeed」(ミュージックシード)だ。AIを導入し、これまでコストでしかなかった店内BGMを収益源に変える新システムで制作するのは就労支援などが必要な人たち。固定費が削減されるばかりか、独自の楽曲がかかることで収益も生まれるという。話題の音楽サービスを取材した。 【写真】楽曲を制作している様子
AIによる音楽制作の新時代…契約終了後も使用可能
店内BGMとして音楽配信サービスなどを利用しているところは多いが、当然コストはかかる。 「なかにはBGMの固定費がかかり過ぎていると嘆いているお店も少なくありません」と語るのは、MusicSeedの生みの親、BUZZ MEDIA株式会社の今村雄飛さん。そこで考えたのが、AIを使った楽曲を流すことで、費用が軽減でき、著作権もクリアできるという今回のシステムだ。 「AIを使うことで短時間で簡単に作詞作曲や編集ができ、それぞれのお店にあったBGMを生み出すことが容易にできますし制作費もかなり安価ですむのも魅力。もちろん、すべてをAIには頼らず、最終的に人の手で編曲して完成しており、最後の納品まで丁寧な楽曲制作を心がけて行なっています」 初期費用は15曲の楽曲制作費6万円(税別)とのこと。現在キャンペーン中で2024年12月31日までは3万円(税別)だとか。加えて、音源先に払う費用にあたる毎月のランニングコスト(再生管理費)はYouTubeプレミアム会費が月額1280円(年払いにすると月額は1060円)。契約終了後は「著作権側 (BUZZMEDIA)との契約で楽曲使用許諾を必ず出します」と今村さん。つまり、店舗で再生をしてもOKということだ。 実際、BGMとして活用が始まれば、YouTubeを利用することで、著作権元のバズメディアには収益が生まれる。そこで、店舗には楽曲の再生の協力をいただいたということで再生数に応じて宣伝協力費として店舗にも還元される仕組みとなっている。