マンUの仕事は世界で1番難しい? ファーガソン氏退任から狂ったバランスとアモリムへのプレッシャー「勝てない文化に変わってしまった」
失った勝者のメンタリティと名門としてのプライドと
スポルティングCPで結果を出してきた39歳のポルトガル人指揮官を招聘し、新たなスタートを切ったマンチェスター・ユナイテッド。その初陣はイプスウィッチ・タウン相手に1-1のドローだったが、果たしてアモリムはマンUをタイトルへと導けるだろうか。 今のマンUで成功を収めるのは限りなく難しいと主張するのは、名将アレックス・ファーガソン氏の下でアシスタントコーチを務めてきたレネ・ミューレンスティーン氏だ。マンUはまだまだイングランドと世界を代表する名門クラブであり、常に勝利が求められる。しかし、名将アレックス・ファーガソン氏が退任してからの12年で勝者のメンタリティを失いつつあるのは間違いない。今のマンUをタイトルへ導くのはかなり難しい。 ミューレンスティーン氏は、『勝つ文化』そのものを失ってしまったと難しさを語る。 「ユナイテッドはほぼ無敵という勝者の文化から、勝てない文化に変わってしまった。それが今のユナイテッドの現状だ。彼らは頂上から落ちてしまったのだ。しかし、ユナイテッドにかかる期待は常に非常に大きい。リーグ優勝、CL決勝進出、FA杯制覇、リーグ杯制覇が毎シーズンの目標となるのだ。期待にはプレッシャーが伴い、監督は監視される。難しい仕事だよ。ユナイテッドは常にメディアから監視されているクラブだ」 「また、ただ勝つだけでは十分ではない。エンターテイメント性をもって勝つことが重要なのだ。ユナイテッドは常に攻撃的で魅力的なサッカーをし、そしてトロフィーを獲得するという難しいことを達成しないといけない。挑戦すべき事柄がいくつもある」(『ESPN』より)。 アモリムがスポルティングCPで展開してきたサッカーは面白いと評判だったが、それだけでは十分ではない。また、マンUでは戦術を浸透させるだけの十分な時間を与えてもらえないかもしれない。戦術の浸透と勝利を同時に達成していかなければならない。 今夜は、ヨーロッパリーグ・リーグフェーズ第5節でボデ・グリムトとのホームゲームだ。ここまでELでは1勝3分と消化不良な結果となっているだけに、今回も当然のように勝利が求められる。戦力的にはELでも上位には入るべきで、早期敗退となれば批判が飛んでくるに違いない。
構成/ザ・ワールド編集部
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