【UFC】UFC CONFESSIONS──パントージャ「UFCは堀口恭司がいるのに間違った日本人を連れてきた」×朝倉海「純粋なタックルは取られない自信があったけど、あれは……」
◆UFCはフライ級で朝倉海という最高のカウンター・ストライカーを見つけることができた。その時、“俺を罠にハメようとしているんだな”と思ったよ(パントージャ))
3度目の王座防衛に成功し、トップランカーたちを無双したパントージャについてDJは、「もし朝倉海がもっとグラップリングが上手くて、クリンチが上手くて、レスリングが上手かったら『よし、これは大変なことになるな』と思っただろう。パントージャにとっては色々ハードなマッチアップだったが、自分はこの結果には少しも驚かなかった。パントージャのグラップリングゲームはあまりにも素晴らしく上手すぎるから」と、かつて自身が巻いたベルトを持つ王者を称える。 一方で、パントージャは今回の前RIZINバンタム級王者・朝倉海のUFCデビュー即挑戦について、ある思いが巡ったことを明かす。 「ショーン・オマリーのビデオを見ているみんなは、彼が投稿した僕とのスパーリングを見ているだろう。何年も前のことだ。あの時、彼は僕の腹に蹴りを入れて倒した。それからUFCは、それをやってくれるいいヤツを日本から見つけてきたんだ。UFCはフライ級で最高のカウンター・ストライカーを見つけることができた。その時、“俺を罠にハメようとしているんだな”と思ったよ」 試合後、アリエルから、朝倉が再び王座戦線にからむことが出来るか? と問われると「朝倉はナイスファイトだったし、皆チャンレンジャーになりたいものだ。でもいますぐには無理だと思う。俺がどうやったら彼を倒せるか見せてしまったから。ジョン・ジョーンズキックもフライ級ランカーの多くが使うことができる」と、朝倉が再び王座にからむためには進化が必要だとした。 敗戦を見つめ直した朝倉は、「今までの格闘技人生の中で一番悔しい。この試合に向けて本当に準備してきたし、1ミリも妥協せずに毎日過ごしてきたから、この1年間の格闘技に。だから本当に自信があったし、記者会見の時とか計量の時とか、見栄を張ってるとかそういうのじゃなくて、本当に勝てる思ったし、自分のやりたいことやれれば勝てた。でもそれをさせずにここで勝つのがパントージャの強さだと思う。 今回はやる前から結構批判されたし、その分期待も大きかったけど、挑戦したことは間違ってなかったと思うし、結果は出せなかったけど、自分にとってはすごくいい経験になった。やっぱりトップの選手を知るってことはすごく貴重な経験だし、そこで自分に何が足りないか気づかされたし、逆に言えば、何をやればいいかというのも分かった。自分で決めた夢なので叶えるまでやるしかないと思ってる」と、試合前に確かな自信があったこと、敗れたことで大きな気付きがあったと語る。 「戦ってみて、すごく実力差があったってみんな思うかもしれないけど、自分の中では、全然いけるんだよなっていうのがずっとある。やられたけど、全然勝てない相手ではないなって。“この人には全然敵わないな”ってなったら諦めがつくんだけど、逆に絶対勝てるようになるなと感じたので、そこは大事にしていきたい。 悔しいけどすごい勉強になった。やり返すだけです。落ち込んでる時間はないなと。もう俺の格闘技人生も多分長くないし、あと2年とかで絶対チャンピオンにならなきゃいけないと思ってる。本当に限られた時間だから、ショックを受けてる時間なんて1ミリも無くて、どうしたらあいつに勝てるか、UFCで勝っていけるかっていうのを考えて、必ずまた下から這い上がって一つひとつクリアして、最後はチャンピオンになるんで。腐らずに頑張ろうかと思います」と、ファイターとしてのピークを迎える35歳までのあと2、3年で王座にたどり着くために「下から這い上がって一つひとつクリアして行く」と前を向いた。 試合後、フライ級14位にランクされた朝倉は、ランカー以外にも強豪が集うUFCでどこまで戦えるか。そのライバルは海外勢のみならず、日本にも24歳で同級5位の平良達郎、22歳の鶴屋怜らが、頂を目指している。
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