「どのタイミングで出てくるかわからない」ごく稀に発症『重症型薬アレルギー』 注意点と最新研究
山梨大学医学部 木下真直医師: 「薬アレルギーの患者では、こういった免疫反応が誤って起こってしまって、皮膚を攻撃して皮膚がむけてしまうというふうに考えている」 この「好中球の活性化」をいち早く確認しようと木下医師が取り組んでいるのが簡易検査キットの開発です。 イメージは新型コロナウイルスの検査キットです。 山梨大学医学部 木下真直医師: 「患者さんの血液を試薬等に混ぜながら反応させて、コロナの検査キットと同様に垂らして、重症の薬アレルギーの可能性があるかを見極めるキットを目指している」 特別な設備が不要で皮膚科医以外の医師でも見極めが容易というのがポイントです。 山梨大学医学部 木下真直医師: 「内科とかかかりつけの先生でも、こういったキットを活用してもらって、すぐに総合病院などで治療を開始することで、重症型の薬アレルギーで亡くなったり、後遺症で苦しんだりすることがないように、そういった患者さんをゼロにしたい」 改めて、薬アレルギーの注意点を見てみます。 アレルギーの原因となる薬の種類は・飲み薬、注射薬、点眼薬など体内に入る薬で、市販薬と処方薬のいずれも発症の可能性があるということです。 重症型の発生率は10万人に1人程度と非常に稀ですが、山梨県内でも年に数例は確認されています。 初期で、体に赤い発疹が現れます。 ただし、これは通常の薬アレルギーと見分けがつきにくいので、薬を使った後に発疹などの症状が出た場合は、速やかに皮膚科医に相談してほしいということです。 早期診断が治療に重要です。 山梨大学医学部の木下医師は、重症型薬アレルギーの検査キットの開発や治療法の確立に向け、大学連携のクラウドファンディング「Securite ACADEMIA」で研究資金の寄付を募っています。1口3000円で募集期間は来月末までとなっています。
テレビ山梨