老後2,000万円は不足しない?ほぼ全員が想定金額よりも少なく済む…資産計算で見える「本当に必要な金額」
「価値観がわかれば」節約しなくても支出は必然的に減る
私たちのライフスタイルには多かれ少なかれ社会や他人の価値観が反映されています。ほとんどの人は、社会で信じられている「これを得られたら幸せ」というもの(たとえば、社会的評価の高い仕事、地位、ステータス、家、車、旅行、外食、結婚など)を手にすることを目標にしていたり、実際に持っていたりします。何をして過ごすかも、他人の価値観にもとづいて決めている割合が多いのが通常です。 しかし、この活動(支出)は本当に自分の価値観を満たすものかどうかという視点で見直すと、これらに支出しても(手に入れても)自分は幸せを感じない、というものが多く出てきます。そうした支出は、何の未練もなく整理できるケースが実に多いのです。 自分の価値観に照らして「幸せに生きるための月額」を算出すると、ほぼ例外なく減るというのは、このような経験則からきています。 この支出減は、爪に火をともすように節約して達成したものではありません。今の幸せを犠牲にして捻り出したものではなく、もともと、なくてもあなたは困らなかったものです。なくても痛くも痒くもないことが、わかっていなかっただけなのです。必要経費だと思い込んでいたけれども、実際にはなくてもよかったという支出が、価値観を見つめ直していくとたくさん出てきます。 十把(じっぱ)ひとからげに誰もが2,000万円足りないという試算は、あまりにも個々の事情を無視しています。老後に生活資金が足りなくなる、と心配する必要などありません。 現実をしっかり見て、まずは将来に対して安心感を持ちましょう。 ⾼⾐ 紗彩 株式会社ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 代表取締役
⾼⾐ 紗彩
【関連記事】
- 〈月収77万円〉59歳の大企業部長、60歳定年「再雇用」か、それとも「退職」か…会社を去る人たちの自滅パターン「何か間違いでは」
- 「宝くじ1.5億円当たった!」年収560万円の50歳サラリーマン…歓喜も束の間、“まさかの決断”へ。高額当選者がたった数年で「不幸」になりがちなワケ【FPが解説】
- 「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
- 「すまん、どう考えてもムリ」娘は私立中学、息子は…年収950万円でも家計切迫「東京だったら…」 #令和のカネ #令和の子
- 誰が来てくれと頼んだ!…年金月23万円・元消防署長の79歳父、1年ぶりに帰省した54歳長男を追い返そうとした“切なすぎる理由”【CFPの助言】