古きを残し、新しきを取り入れた漢カワサキ マッハIII
全男子憧れのバイク「カワサキ・マッハ」、皆さん、どのようなイメージをお持ちでしょうか? 今回は外見も中身もエレガントなカスタムを施された「カワサキ500SSマッハIII」をご紹介します! 【画像】カワサキ マッハIIIカスタムをギャラリーで見る(19枚) 文/Webikeプラス みんなの単気筒 | トモ・トモダ
500SSマッハIIIってどんなバイク?
1960年代後半、カワサキはA1サムライ、A7アベンジャーといった速さに拘ったバイクを相次ぎ発売。 そのすぐ後こと。カワサキは北米市場の要望を受け、それらを凌駕するスピードのバイクを開発した。 それが今回ご紹介する500SSマッハIII(MACH III)だ。 最高速度200km/h、ゼロヨン12秒(0-400mを12秒で駆け抜ける)というモンスターマシン。 一方で、 「曲がらない、止まらない、まっすぐ走らないジャジャ馬」 「ウィリーしっぱなし」 「猛烈な白煙に包まれる」 等と評され、気合いの入ったライダーにしか乗りこなせないイメージのバイクに。 そのイメージが漢心を燻り、硬派な男子に絶大なる人気が出たとか。(みんなの単気筒調べ、笑)
外見も中身もエレガントなマッハIII
そんなマッハIIIを上品にカスタムされているのが今回ご紹介する平川さん。 マッハ以外にはレストアスクールに通いながらご自身でレストア中のトライアンフTR6C、ホンダBEAT/C100/リトルホンダを所有する等、バイクと筋トレをこよなく愛する紳士である。 マッハに限らず旧車好きの方の中にはオリジナルを大切にされる方もしくは族車風にカスタムされる方が多い印象。 一方、平川さんのマッハは英車やトラッカーの雰囲気を感じる上品なストリートカスタムバイク! 「古いから」「新しいから」という判断軸ではなく、外装/内燃機/アクセサリーには、新旧関係なく良いと思った物を取り入れられた、古きを残し、新しきを取り入れたマッハだ。 今回、その概要をインタビュー風に纏めましたので最後までご覧下さい! ────────── 購入直後はどうでした? ────────── 『学生時代から憧れていた車両でしたので、購入オファーに対しては即答YESでした。ただ、蓋を開けると聞かされていない事ばかりの爆弾だった上、走れば走るほどトラブルに見舞われる問題車両でした。。。』 と、平川さん。 その後、マッハ専門店MUSASHIさんを頼りフルオーバーホール。更にそこから調整を重ね、現在は最高に調子良く乗れているそう。 一緒に走らせて頂く時、いつもニコニコ気持ち良さそうに運転されている平川さんですが、そんなご苦労からの今があるのですね! ────────── メンテナンス・カスタムの詳細は?? ────────── 『生産からすでに半世紀以上経つ車両ですのでパーツの多くが寿命を迎えようとしています。本来の走行性能の維持、これを前提に現代の技術で施す事ができる全ての内燃機加工、多くの対策パーツを採用しています。これらのトリートメントを総合的にご判断頂き、この車両は2st内燃機加工のスペシャリストである井上ボーリングさん主催のコンクールデレガンス(Concours d’Elegance)で栄誉ある1位を獲得しました。エンジンコンディションと車両のまとまりを特に高く評価して頂けたようで、大変名誉に感じます。』 ビンテージバイクイベントによく協賛されている井上ボーリングさん。私(トモダ)自身、井上ボーリングさんが使われている「20世紀の機械遺産ヴィンテージバイクを22世紀の未来へ」というキャッチコピーが好きなんですよね。 平川さんのマッハは、そんな我々ビンテージバイク好きの救世主にも認められる車両! 見た目だけでなく、目に見えない中身もエレガントなマッハに仕上がっております! 尚、エンジン周りの主なカスタム箇所は以下の通りです。 ・HOT&COOL製 クリープ現象対策クランクベアリングセット ・井上ボーリング製 非接触金属製クランクシャフトセンターシールLABYRI® ・井上ボーリング製 ICBM®加工(シリンダーアルミスリーブ化、排気ポートへの支柱新設、プラトーホーニングetc) ・シフトリンケージやキックシャフトなど負荷がかかるパーツ群の十数点は全てNOS品/対策品に交換、等々、他多数 エンジン周り以外では、46worksのミラー、DABO3 Designのクラッチレバー、前後ドライブレコーダーやETC等、最新のアクセサリーも取り込まれている。アクセサリー選びのセンスも流石です!