マッチングアプリの会社に「警察がわりと来る」理由。元社員が語る“辞めた今だから言えること”
男性側に「退会済みユーザー」と表示される別のケース
「また人気の有無とは関係なく、そもそも男性はわりと女性からブロックされやすいです。 というのも、女性は平均で男性の9倍『いいね』が来ます。1通目のメッセージが『こんにちは』だけだったりすると埋もれますし、チャットの仕分けが大変になるので、男性を非表示やブロックにする女性ユーザーは多いです。女性からブロックされた場合も、男性側には『退会済みユーザー』と表示されるのです。 アプリを退会しようとしたら『いいね』が来たから、辞めようとするのを引き留めるためのサクラがいる……というレビューもあるのですが、アプリはログイン中の方が検索画面で上に表示されるようにできています。退会しようとしてアプリを起動するから『いいね』が来るのです」
元社員も断言「恋愛経験が乏しい人にアプリは不向き」
Aさん自身もマッチングアプリで結婚したそうです。人間関係が固定化した社会人にとって、マッチングアプリは出会いのために便利なものですが、恋愛経験が乏しい方には不向きと断言します。 「デートしたら女性からブロックされて『サクラがいた。金返せ』と苦情が来ることもありましたが、聞くと食事代が合計3000円前後ということもありました。2週間メッセージのやり取りを重ねて、食事デートをしてからバックレるなんて、そんなサクラがもしいたら割に合わないじゃないですか。マッチングして舞い上がり、リアルでデートしてさらに舞い上がり、付き合ったと勘違いする男性ユーザー様は多くいらっしゃいました」 恋愛経験が乏しい人にマッチングアプリが向いていないという考えには私も同感です。女性の場合も、告白して肉体関係をもってから連絡が途絶える、いわゆるヤリモク男性被害は多いのですが、それを「アプリで彼氏はできるけれど結婚に至らない」と勘違いするケースはよくあります。
マッチングアプリの仕組みで、人気格差が開くのは当然
Aさんは、素敵なユーザーが多いと思ってもらうためにアプリ側は工夫しているといいます。 「アプリを開くと『おすすめユーザー』が数名表示されると思いますが、最初におすすめに表示されるユーザーは、人気ユーザーです。トイレの洗面台で自撮りしているような写真の人が表示されることはありません。検索画面のアイコンの配列も、人気ユーザーをバランスよく配列するアルゴリズムです」 マッチングアプリは人気のユーザーが客寄せパンダのコンテンツになる構造なのです。その中では人気格差が開くのは当然なのに、どのユーザーも自分は選ぶ立場だという姿勢で、カタログを見るように相手を検索するのです。 <取材・文/菊乃> 【菊乃】 恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
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