韓ドラのファン、44歳から韓国語を学び始めて字幕監修者に、花岡理恵さん。
「好き」「面白い」という気持ちがあったから続けられた
数年前にコンテンツセブンの字幕部門の一部が独立した関係で、今はフリーランスの字幕監修者として活動している。「字幕監修の技術に終わりはない」と、日々勉強を続けている。 語学学習を継続し、上達させていくコツを聞いた。 1.定期的に負荷をかけて語学力をアップさせる 語学学習を数年続けていると、どうしても伸び悩むタイミングが出てくる。花岡さんが弁論大会に出場したり、最上級クラスに飛び込んだりしたように、「今の自分にはまだ無理」と思うことでも、あえて負荷をかけることで語学力がアップする。 2.「フリーズ期間」は無理をしない テキストを見ても頭に入ってこず、全くやる気が起きない。花岡さんにもそんな時期が定期的にやってくるという。これを花岡さんは「ハングルフリーズ」と呼んでいる。1週間で終わるときもあれば、3カ月ほど続くときもある。フリーズ期間は1分でもテキストを見られたらよいと考え、1行だけ読んだら終わるなど、無理をしないようにすることで、不思議と再び気持ちが燃え始めるのだという。 3.義務感ではなく「好き」や「面白い」と感じるパッションを大事にする 語学を勉強する際には、最初に目的や目標を設定すべきだとよくいわれる。しかし花岡さんは「自分自身はほとんど目標を立てたことがない。向上心では向上できないタイプ」と話す。モチベーションは、「面白い」「好き」という気持ちだった。そもそも好きでなければ続かないので、自分が楽しみながら打ち込めるものを探すべきだ、というのが花岡流。 さて、冒頭で述べた通り、花岡さんが韓国語の勉強を始めたきっかけは、パク・ヨンハさんの墓前にて韓国語で感謝を伝えることだった。その夢はかなったのだろうか。 「19年に行ってきました。子育てもあり、実現までに時間がかかってしまいましたが、結果的に字幕の仕事を始めていたので、自分で稼いだお金で韓国に行けたのがすごくうれしかったですね」(花岡さん) その後、新たな「推し」は見つかったのかどうかも聞いてみた。 「実は、この5~6年は英国のドラマや映画にはまっています。この前、『イギリス英語フレーズ1000』というテキストを買いました。これから英語も勉強してみようかなと思っています」 花岡さんの言語への興味は尽きないようだ。
Marie Ogoshi