周囲に馴染めず、クラスで孤立してしまう子が「自分の居場所」を作る方法
集団になじめないことは、一見デメリットのように思えます。しかし、視点を変えてみれば、他人が関わらないことで自由な発想力や集中力を伸ばすチャンスでもあるのです。 【マンガ】集中力が高い子ほど、乳幼児期に体験している「フロー状態」とは? この記事では、明治大学法学部教授・堀田秀吾さんによる書籍『12歳から始める心が折れない技術』から自分の居場所を見つけるためのヒントを紹介します。 ※本稿は、堀田秀吾著『12歳から始める心が折れない技術』(秀和システム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
「集団になじめないとき」は大成功のチャンス
集団になじめないことを苦痛に感じる人もいれば、他人に気をつかったり干渉されたりしないので気楽だと感じる人もいます。 もちろん、集団と関わることでえらえるメリット(よいこと)はたくさんありますが、それとは反対に、集団に関わらないからこそえられるメリットもあります。 物事は、何でもそうなのですが、不利な状況こそ発展のチャンスだということは少なくありません。ですから、不利な状況をむしろ発展や成長のチャンスだと考えて、逆に楽しむくらいでちょうどいいのかもしれません。 たとえば、集団に影響されないからこそ、自由な発想をすることができる場合もあります。他人が関わらないことで、目の前にある問題を自分なりの工夫やアイデアで解決し、それがさらなる創造性の向上につながったりもします。周囲に合わせることなく、自分のペースで物事を進められるので、集中もしやすいでしょう。 人間は、何かに集中しているときは、あまりネガティブなことを考えません。ですから没頭すると、その瞬間の幸福度は高いことが研究でわかっています。 また、ある集団になじめなくても、別の集団と関わることによって、新しいチャンスが生まれることもあるはずです。たとえば、新しい趣味や活動にチャレンジすることで、自分と同じ興味を持つ人々と出会う機会をふやせます。脳は新しい刺激が大好きなので、そういった行動は楽しむことができます。 あるいは、あえて自分のスタイルをつきつめることで、行動やファッションなどにおいて、独自の自己表現の楽しさを見つけることができるかもしれません。 さらに、性格が内向的で、なんとなく人づき合いがうまくできなくても、その内向性を強みととらえ、物事を深く考えたり、新しいものを作り出す活動に集中することもできます。創造についやす時間は楽しいものです。