周囲に馴染めず、クラスで孤立してしまう子が「自分の居場所」を作る方法
これらはあくまでも例ですが、ほかにもいろいろな楽しみ方があると思います。大事なのは気持ちです。 「なじめなくてイヤだな」と思っていると、やはりネガティブな気持ちになってしまいます。脳は、自分自身のことばを簡単に信じてしまいます。 ですから、それを逆手に取りましょう。なじめない中でも「この状況を楽しんでやるぞ!」という気持ちでのぞむと、楽しめてしまいます。 さらに、とっておきの技をお教えします。ドイツのマンハイム大学の研究者たちの実験ですが、わりばしなどを横にして口にくわえると、強制的に笑顔が作り出されます。しかも、その笑顔のまま作業をすると、やっている作業を楽しく感じるそうです。 つまり、笑顔の筋肉の動きに脳がだまされて「自分は今、笑っているし、だから楽しいのだ!」と感じるわけです。逆に、口をすぼめてションボリした顔で作業をすると、自分がしている作業を苦しく感じるそうです。 ですから「この状況を楽しんでやるぞ!」という気持ちで、笑顔で行動してみてください。それだけでも楽しくなってきますし、そこで重ねた努力が、あとになんらかの形で自分の成長、そして成功につながることでしょう。
家でも学校でも教えてくれない「居場所の作り方」
今どきの12歳は「自分の居場所がない」という悩みがあるそうです。 人間には「所属欲求」というものがあります。どこかに属していたいと思う気持ちです。 人間は社会的な動物です。集団で生活することで、わかったことや学んだことをみんなで教え合い、危険から身を守り、食物を確保し、生存率を向上させてきました。ですから、集団に属しているほうが、安心を感じるようにできているのです。 では「自分の居場所」というのは何なのでしょうか? まず言えるのは、精神的に快適で、安心感をえられる場所のことでしょう。必ずしも、他人がいる必要はありません。自分一人で自由なことができる空間を「自分の居場所だ」と感じる人もいるでしょう。 逆に、だれかとつながっていることで、安心感をえられる場合もあります。「自分を理解してくれる人がいる」「価値観を共有できる人がいる」「この集団にいると自分自身を素直に表現できる」など、そういったさまざまな環境を自分の居場所と感じることもあるでしょう。 また、自分の能力や役割りや存在価値がみとめられる場所も、自分の居場所と感じる場合があります。 こんなふうに、自分の居場所というのは、いろいろな考え方があります。 また、人によって、それが空間だったり、集団だったり、趣味に没頭している時間だったり、さまざまあるでしょう。ですから、なんとなく「居場所がない」と感じたら、自分がどうしたいのかを考えてみてください。 一人で自由に思いをめぐらせたり、行動したりしたいのか。 だれか自分を受け入れてくれる人と一緒にいたいのか。 自分の話を聞いてくれる人がほしいのか。 自分の能力や価値をみとめてくれる環境がほしいのか......。 このように、自分が必要としている居場所はどういうところなのかを、自分なりに分析してみてください。