《食べ物にかけるだけ!》MCTオイルで目指す「勝手に内臓脂肪が落ちていく体」 2か月で6kgやせた医師が解説する効果的な取り入れ方
自身もダイエットに悩み、続けられるダイエットを考案した結果、2か月で6kgの減量に成功した医師の齋藤真理子さん。『「内臓脂肪がなかなか減らない!という人でも 勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』(アスコム)を上梓した齋藤さんが、ダイエットの強い味方だと話すMCTオイルについて、詳しく教えてもらった。 【写真】劇的ダイエットに成功した医師・齋藤真理子さんのビフォーアフター姿
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内臓脂肪をエネルギーに変える機能を呼び覚ますMCTオイル
かつて肉食が中心だった頃の人間は「脂質代謝」で体のエネルギーを生み出していた。しかし、主食を炭水化物中心とする現代人の体は「糖質代謝」がメインで、内臓脂肪など体についた脂肪が代謝されにくい状態になっている。 その内臓脂肪をエネルギーに変える機能を呼び覚まし、内臓脂肪が増えるリスクを減らすカギとなるのがMCTオイルだ。 脂肪から生み出されるエネルギーはケトン体といい、ケトン体はエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を生み出し、基礎代謝をあげたり、免疫機能を高めたりするミトコンドリアを活性化する。一方でミトコンドリアは、ストレスや食品添加物によって体内に発生する活性酸素によって日々ダメージを受け、損傷が生じたミトコンドリアは体外へ排出され、機能が低下してしまう。 「ケトン体は、ミトコンドリアの強壮剤といってもいい存在で、ケトン体が増えると、ミトコンドリアが復活し、ATPエネルギーを大量に作り始めるのです」(齋藤さん・以下同) ◆MCTオイルとは中鎖脂肪酸のこと ココナッツオイルなどに含まれる「中鎖脂肪酸」を純度100%にしたのが、MCTオイル。脂肪燃焼、免疫力アップ、抗菌作用、認知症やアレルギー症状の改善、美肌・美髪といった健康や美容にうれしい効果が期待できる。 「MCTオイルが食卓に並んだのは、まだ歴史が浅いですが、50年以上、医療や介護、スポーツなどの現場では使われてきたものなのです」 ◆ケトン体を作り出し、体脂肪が燃える体に MCTオイルは分子構造が小さく体内で素早く消化され、ケトン体を作りやすくすることができる。さらに、脂質代謝の機能を呼び覚ますため、体内の脂肪でケトン体を作り出すようになるという。 MCTオイルとサラダ油を2週間、1日あたり小さじ1杯を毎日摂取し、体内のケトン体がどれだけ増えたのかを調べた研究では、サラダ油を摂取した人はケトン体濃度51.2μmol/立方リットルから12週後に63μmol/立方リットルだったのに対し、MCTオイルを摂取した人は35.6μmol/立方リットルからのスタートで12週後に110.6μmol/立方リットルまで増えたという結果が出ている。 「ケトン体によってミトコンドリアが活性化することによって、基礎代謝が上がっていくのです。脂肪が減って基礎代謝があがる。このダブルの効果によって、体は勝手に脂肪が燃える体へと変身していきます」