【京阪杯】ビッグシーザーが盤石のレース運びで重賞初Vも北村友一は「今後成長すべき点」を冷静に指摘
[GⅢ京阪杯=2024年11月24日(日曜)3歳上、京都競馬場・芝内1200メートル] 24日の京都12R・京阪杯は、北村友騎乗の1番人気ビッグシーザー(牡4・西園正)が好位追走から差し切り、8度目の挑戦でうれしい重賞初制覇を果たした。 絶好枠から盤石のレース運び これまでオープン2勝、リステッド3勝の実績を誇りながら、重賞では惜敗続き。しかし、そんな無冠のスプリンターが今回は内の絶好3番枠を引き当てて、盤石のレース運びから勝ち切った。前半3ハロン33秒7と、スプリント重賞にしては決して速くない流れ。1番枠からハナを主張した2着ウインカーネリアンの直後に収まると、直線で抜け出すチャンスをうかがい、マッチレースの末にクビ差退けて戴冠を果たした。 殊勲の北村友は今週に入って騎乗依頼を受け、鮮やかな満点回答。「力のある馬に急きょの騎乗依頼をいただいたので、役目を果たせてよかったです」と胸を張ると、「少しズブさが出ているようで自分から進む感じではなかったんですが、一度気合をつけるとそこからはスムーズ。正直、もっと楽に抜け出せる手応えかと思ったんですが、最後で隣の馬に合わせていく感じだったあたりが今後成長すべき点でしょう。もっと頑張れそうなポテンシャルのある馬だとも感じました」とさらなる伸びしろがあることを保証した。 管理する西園正調教師は「ようやく重賞を勝ててホッとしました。今後のことは馬の状態を見ながらですが、賞金も加算できたので、来年の高松宮記念(3月30日・中京芝1200メートル)を目標に進めていきたいですね」と目標を明言。思えば父ビッグアーサーも、5歳春の高松宮記念でスプリント界の頂点に立った。成長の余地をふんだんに残す素質馬が、父同様の成長曲線で覚醒の時を迎えつつある。
東スポ競馬編集部