俺は一体どうすれば…〈メタボ体質〉50歳男性、「年金繰上げ受給」決めるも「繰下げ」にも後ろ髪…それぞれのメリット・デメリットは?【社労士の助言】
年金は損得ではないが…
年金は社会保険制度なので損得で考えるべきではありませんが、65歳から受給せずに70歳や75歳から受給を開始して数年で亡くなれば、やはり損したと捉える方が多いでしょう。 人の寿命は誰にもわからないので、繰下げ受給がメリットになるかどうかは運命次第。たとえば、70歳から受給すれば81~82歳くらいまで生きた場合、75歳から受給すれば86~87歳くらいまで生きた場合に65歳から受給した場合とほぼ同額になります。 年金を何歳から受給するかについては、預貯金などの資産状況はもちろん、自身の健康状態や各年齢時点における平均余命などから検討することになるでしょう。 参考までに、昨年末に公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省)から、年金の繰上げ・繰下げ受給の状況をみてみると、繰上げや繰下げをしている方はそれほど多くありません。 寿命という誰にも分らない要素があるため、本来年齢で受給する方がほとんどであると考えられます。 人生100年時代。Aさんは会社で受講したセミナー資料を手元に、定年以降の生活設計を真剣に考えようと思ったのでした。 角村 俊一 角村FP社労士事務所代表 特定社会保険労務士/CFP