「競輪道極めた」神山雄一郎 史上3人目のグランドスラマー
【記者フリートーク】87年5月に競輪記者デビューした私は神山のG1優勝を全て目の前で見た。中でも強烈な印象を残すのは93年9月の宇都宮オールスターと、99年3月の静岡日本選手権。宇都宮オールスターは、神山自身もうれしい1勝に挙げている。スタンドのファンのもらい泣きの多さは記憶に残る。 99年3月の静岡日本選手権は神山がG1全冠制覇を達成。スタンドには「神山の夢は僕らの夢」という応援幕が掲げられていた。ファンに愛される神山は井上茂徳氏(本紙評論家)、滝澤正光氏(競輪選手養成所所長)に次いで3人目のグランドスラマーに輝いた。「井上さんと滝澤さんの次というのは“競輪道を極めた”という感じでうれしい」の言葉が神山らしい。 常に報道陣が集まる神山に時間をかけて取材するのは難しかったが神山は気を使ってくれた。05年12月のグランプリ前には「少しの時間でも」と新幹線のグリーン車で取材に協力してもらったこともある。神山さん、お疲れさまでした。(競輪担当・中林 陵治)