「不安、怖い」の強迫観念が消えなくてつらいとき...試してほしい8つのアイデア
いてもたってもいられない不安や恐怖がおそってくる。そんな強迫症からの脱却法はあるのか。強迫観念が浮かんできたときに、誰でもできる対処法を精神科医の野間利昌氏が具体的に紹介する。 【図】不安の度合いを3つに分類 ※本稿は野間利昌監修『強迫症/強迫性障害をワークで治す本』(大和出版)から抜粋したものです。
強迫観念が浮かんだときは、これで対処しよう。
強迫観念が浮かんだとき、それにまじめに反応し、強迫行為で打ち消そうとするのは強迫症の思うつぼ。いつまで経っても悪循環から抜け出せません。 「いてもたってもいられない不安や恐怖」を無視するには、散歩、料理などで体を動かしたり、読書など興味のあるものに関心を向けたりすると良いでしょう。 人の声を聞くとそちらに注意が向くので、ラジオのトーク番組も効果的です。また、浮かんできた強迫観念はギャグや替え歌、ドラマや漫画の決め台詞などで茶化すのも有効。 強迫観念が浮かんだときにやることをできるだけ具体的にリストアップしておくと役立ちます。
やることリストをつくる
強迫観念が浮かんだときに、すぐにできることをリストアップしておく。このとき内容を具体的に書き、考えずにそのまま行動に移せるようにしておくのがコツ。 家のなか、外出中、起床時、寝る前など場面を想定し、やることを決めておく。
ラジオをかける
人の話し声は、つい耳をそばだててしまい、話を聞いているあいだは別のことを考えづらくなる。ラジオやオーディオブックのように、声のメディアなら、横になっているときでも、移動中・作業中でも話し声を聞くことができる。 音楽だと聞き流してしまいがち。語りや会話がベスト。
おなかをへこませ、30秒間キープ
体の一部に意識を向ける。たとえばおなかをへこませ、30 秒間キープする(呼吸はそのまま)。すると、他のことに意識が向きにくくなり、強迫観念から気がそれて、強迫行為をやめやすくなる。 日頃意識していない部分に意識を向ける。ゆっくり呼吸するなどでもよい。
舌でABCDを書いてみる
口を閉じたまま、舌を使い、口のなかでA~Zまでアルファベットを空書きする。舌をうまく動かすのは難しいので、他のことが考えられない。 A~Zまでできたら、Z~Aへ。それもできたら小文字に挑戦。