厚生年金と国民年金は月額平均14万円。でも14万円を受け取れる人は約5.9%って本当?
「老後は年金を収入源に悠々自適な生活を送りたい」と考えている人もいるでしょう。しかし、「自分が将来いくら年金を受け取れるか」ご存知でしょうか。 【受給割合をチェック】厚生年金の受給割合をグラフにて大公開!個人差に注目 厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は「14万3973円」となっています(※国民年金を含む)。 上記はあくまで全体の平均であり、実際には月に14万円も受け取れない人もいます。 では、具体的に厚生年金の平均月額である14万円を受け取っている人はどのくらいいるのでしょうか。 2024年度には年金額が2.7%引き上げられることが決まりましたが、実際のシニアの年金事情は難しいものがあります。 本記事では、「厚生年金の受給割合」や「年金の仕組み」について詳しく紹介していきます。 後半では、平均月額となる年金14万円台を受給するために現役時代の年収はいくら必要なのかについても紹介しているので、あわせて参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金と国民年金の違いは何?公的年金の仕組みをおさらい
まずは、日本の公的年金制度の仕組みについておさらいしておきましょう。 日本の公的年金制度は「2階建て構造」となっており、1階部分の「国民年金」と2階部分の「厚生年金」で構成されています。 国民年金は、日本に住む20~60歳未満の人が原則加入対象となっており、保険料は一律です。 仮に40年間未納なく保険料を支払っている場合は、老後に国民年金を満額受給できます。 参考までに、厚生労働省の「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2024年度の国民年金の満額受給額は「6万8000円」となります。 一方で厚生年金は、主に会社員や公務員が加入対象で、保険料は現役時代の年収によって異なり、受け取れる年金額も年収や加入期間によって個人差が生じます。 なお、厚生年金は国民年金に「上乗せされる形」で支給されるため、国民年金のみ受給の人よりも受給額が多い傾向にあります。 参考までに、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金・国民年金の平均月額は下記の結果となりました。 ・【厚生年金】平均月額:14万3973円(国民年金を含む) ・【国民年金】平均月額:5万6316円 将来受け取れる受給額が「国民年金のみか」「厚生年金と国民年金どちらもか」で、受け取れる額が大きく変わるため、ご自身の加入している年金保険を確認しておけると良いです。 なお、前述したように厚生年金の場合は、現役時代の年収・加入期間などによって受給額が異なるため、一概に全ての人が平均額を受け取れるとは限りません。 次章にて、厚生年金の受給割合について見ていきましょう。