防災の専門家が教える「非常用持ち出し袋」と「日常備蓄」の備え方。コロナ禍の今だからこそ用意すべきものは
女性や乳幼児、高齢者向けの非常用持ち出し袋に入れておくべきもの
――特に女性が非常用持ち出し袋に入れておいたほうが良いものを教えてください。 国崎さん: 環境の変化や強いストレスで起きる体調変化に備えて、生理用品は必ず入れておいていただきたいですね。デリケートゾーン専用のウエットシートもあると安心です。 お風呂に入れないときに便利なのが、水のいらないドライシャンプー。私はウエットシートで手袋式になっているものを愛用しています。液だれを気にしなくていいのでおすすめです。また、髪の毛を汚れにくくするために、避難所では多くの方がシャワーキャップを利用していました。髪形もにおいも気にならないし、汚れにくいんです。 洗濯できない時のために、使い捨ての紙ショーツがあると重宝します。また、洗濯できたとしても避難所でブラジャーなどを干すのは抵抗があると思います。カップ付きのキャミソールなら、周りに気兼ねなく干すことができるでしょう。
――乳幼児がいる場合に、非常用持ち出し袋に入れておきたいものはどんなものでしょうか。 国崎さん: 赤ちゃん用の食事、哺乳瓶と固形のミルクなど、日頃赤ちゃんとお出かけする時に持っているものが基本ですが、量はお出かけのときよりも少し多めに入れておきましょう。お湯を調達しにくい場合もあるので、液体ミルクを入れておくのもおすすめ。母乳育児をされている方は、いつでも授乳できるように目隠し用のケープも用意しておきましょう。 離乳食中のお子さんがいらっしゃる場合には、使い慣れたシリコン製スプーンや、食べこぼしに備えて、汚れを拭き取りやすいシリコン製のスタイ(よだれかけ)も入れておいてほしいです。 おむつは、ジッパー付きの圧縮袋に入れてコンパクトにしておくとかさばらなくてすみます。赤ちゃん用おしりシートも、おむつ替えの時にはもちろんのこと、口周りや身体の汚れを拭うのにも大変役に立ちます。ぜひ多めに用意をしておいてください。 お子さんも大人と同じように環境が異なれば大きなストレスを感じるため、ぐずったり泣いたりすることもあるでしょう。そんなときに助かるのがお気に入りのおもちゃ。ただし、避難所などで他の方の耳障りにならないように、音の出ないものを選びましょう。