有村架純 究極のストレス解消法は… 疲れているときほど何する?
自重トレーニングを中心とした体づくりや自律神経を整えるための習慣など、体質に合ったセルフケアを取り入れている有村架純さん。半年間かけて練り上げた難しい役どころに挑んだ心境と、その手ごたえについて語ってもらいました。「日経ヘルス2024秋号」のインタビューからお届けします。 【関連画像】北海道とハワイを舞台に撮影されたNetflixシリーズ『さよならのつづき』では、事故で恋人を亡くしたさえ子を演じている有村架純さん。無事に終えられるのかと不安を抱えつつも、「最後まで諦めずに向き合えた」と手ごたえを感じている。 ●続けているのは、部位を決めた自重トレーニング 「柔軟性のあるしなやかな筋肉」を目指して、10年ほど同じジムへ通っているという有村架純さん。 「俳優の仕事は立ち仕事でもあるんです。長時間立ったままでもコリやむくみに悩まされないようにするには、柔軟な筋肉をつけることが大切。無理をしすぎない自重トレーニングがいちばん自分の体に合っているので、体調に合わせて、今日は背中、今日はお尻……と部位を決めてトレーニングしています」 ●まず自律神経を整えるセルフケアを 30代になってからは以前よりも疲れが出やすくなったが、「体がわかりやすくサインを出してくれている」ととらえて、早めにケアするよう心がけている。 「疲れると自律神経が乱れやすいので、まずは整えるケアをします。筋トレをしていると心が安定しやすいので、疲れたときほどジムに行くようにしますね」 その日のうちに疲れやストレスをリセットするためには、質のよい睡眠をとることも大切にしているという。 「大抵のストレスは寝たら忘れます(笑)。寝つきはいい方ですが、仕事が終わるのが遅いと頭が興奮しているので、すぐには眠れないんですよね。いったんソファーでハーブティーを飲んだり、動画を見たり……。必ずクールダウンする時間を持ちます。自分の時間をつくれただけで満足するし、気持ちも落ちつく。それからお布団に入っています」
日ごろの食生活でも、疲労回復に効く食材を意識している。 「ビタミンB1が豊富な豚肉は、自炊のときは炒めもの、肉巻き、鍋、蒸し豚といろんな料理に使います。ブロッコリーもビタミンやミネラルをとれるので頻繁に使いたいですね」 ●強く前向きな女性を演じ、新たな引き出しが開いた そうした日々の工夫で心と体を健やかに保っておくことは、ハードな作品と向き合う際の支えにもなる。撮影が半年間に及んだNetflixシリーズ『さよならのつづき』では、無事に終えられるのかと不安を抱えつつも、「最後まで諦めずに向き合えた」と手ごたえを感じた 演じているのは、突然の交通事故で恋人の雄介を失ったヒロインのさえ子。移植手術によって、雄介の心臓を提供された男性・成瀬と偶然に知り合ったさえ子は、成瀬に雄介の面影を感じ、次第に惹かれていく。 「成瀬自身のことを好きなのか、それとも雄介の心臓があるから特別な感情を抱いてしまうのか。惹かれてはいけない人に思いを寄せてしまう、その複雑な部分を、どうすれば観た人が納得する物語として伝えられるのか。不安はありましたが、1シーンずつ丁寧に積み重ねば、きっと観る人に届くものになるはず、と信じて演じました」 恋人を失ったさえ子を、ただ嘆き悲しむだけではなく、自ら幸せをつかもうとする前向きな人物として演じたのも、有村さんにとっては新たな挑戦だった。 「世界190カ国以上に向けて配信される作品でもあるので、自分の意思を持ち、喜怒哀楽のはっきりした女性に見えるよう意識しました。演じていて私自身も新鮮でしたし、今までとは違う引き出しを開けられた感覚があります」 主なロケ地である北海道・小樽へは、夏と冬の合計4カ月にわたって滞在していたそう。 「ほぼ住んでいたようなものだったので、キャストやスタッフのみなさんとの仲も深まって、いい時間を過ごせました。撮影中はみんなで酵素風呂にはまって通ったり、回転寿司やジンギスカンを食べたり……。たくさん栄養をとりました(笑)」 本作をはじめ、作品を背負う立場として、今後身につけたいのは、思考のトレーニング法。 「プライベートではのんびりしているんですけど、真剣に作品と向き合っているとつい戦闘モードになることも。そんなときも正面からぶつかるのではなく、上手く回避したり、咀嚼(そしゃく)できる思考力を身につけたいです」 取材・文/工藤花衣 写真/古水 良 スタイリング/瀬川結美子 ヘア&メイク/尾曲いずみ 日経ヘルス2024秋号掲載記事を再構成 この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります