上司が思わず説得されてしまう話し方「4つのコツ」
4. 次のステップを考える
上司と話し合う前に、考えつく限りの質問の答えを自分で考えましょう。そこから、自分は本当は何を求めているのか良く考えてください。 自分の望みを吟味して、なぜそれを望むのか自問すると、根本的に望んでいるものがわかってきます。 たとえば、あなたが現在取り組んでいるプロジェクトを辞めたいと思っているとします。なぜそう思うのでしょうか? 手ごわいプロジェクトだから? プロジェクトを進めるにはサポートしてもらった方が良いから? もっと時間が必要だから? こんなプロジェクトは意味がないと思うから? もしかしたら、本当に求めていることは「もっと明確な目的意識」だったり「プロセスの改善」ではないでしょうか。 何らかの合意に達したら、議論の後半にかけては「共通の目標に到達するためにより良い道を見つけたら、自分の裁量でその道を選んでいいですか?」と尋ねることをBensonさんはすすめています。 これは現実的な質問であり、さらに、誰も「NO」とは言えない質問でもあります。 そして、それまでの会話を協力的なブレストに持ち込めたら、あなたががする質問はすべて「お互いが望むことは実現可能か」という質問に化けます。 たとえその答えが「NO」であっても、それはそれで意味はあります。 その場合は、もしかしたら転職した方がいいのかもしれません。あるいは、もっと社内権力の強い人に相談すべきかもしれません。 こちらのリクエストに応じてもらえなくて、共通の目標を達成する許可さえもらえなかったら、次のプランを立てましょう。無駄な戦いはせず、現実が分かって良かったと思うのです。 Bensonさんの本は、交渉、ディベート、生産的な議論に関して多くのアドバイスを提供しています。日常的な人間関係の問題から大がかりな政治的紛争まで、さまざまな対立を幅広く扱っています。 説得の成功は、この本が探求する多くの結果のうちの1つにすぎません。 また、この本を読むと、思い通りになること以上の価値を見つけることで「勝てない」議論に折り合いをつけることができるようになります(でも、読者の皆さんの思いどおりに物事が進みますように、と願っていますよ)。 ──2020年1月10日公開記事を再編集して再掲しています。 Source: Buster Benson
春野ユリ