上司が思わず説得されてしまう話し方「4つのコツ」
2. 相手に当事者意識を持たせる
Bensonさんは、議論するときブレスト的アプローチを「可能性の声」と呼んでいます。 これは、権力・回避・理性といった「声」に代わるものです(組織のヒエラルキーの中では、理性の声でさえ有効なアイデアを却下するために頻繁に使われています)。 そして、こちらがこうしたアプローチを取ると、相手も同じアプローチになるかもしれません。ですから、これは上司に監督者ではなく同僚の立場で考えてもらうには最適な方法です。 Bensonさんの「可能性の声」は、「私たちに欠けているものは何ですか?」「今あるもので他に何ができますか?」「誰を会話に参加させたら新しい意見をもらえるでしょうか?」といった問いかけをします。 社内権力の点でこちらが不利な場合、こうした質問をすることで相手を脅かさずに現状について質問することができます。 このような「可能性」に関する質問はすべて、「私たち」に何ができるかを尋ねています。両方の当事者が一緒に答えを探せるようにしているのです。 不利な立場にある場合、質問することが大切です。 「なぜこの意見に至ったのですか?」とか「私たちは一緒にどのような結果に到達できますか?」という形で質問しましょう。 質問をすると、上司は正直に情報をシェアしやすくなります。 上司は、自分の意見を理解してくれていると感じれば協力的になり、お互いのためになる解決策を考えてくれる可能性が高くなります。お互いに相手が気に入る解決策を見つけ合えるようになれたら理想的です。
3. 職場の力関係がなくなる場所に移動する
同僚と仕事帰りに飲みに行ったことがあるなら、職場を出て中立的な空間に移動する効果がわかるはずです。 バーに行くと、すぐに会話の種類や方向性が変わります。店内の装飾、音楽、アルコールが力関係を変えるのです。職場から出て別の場所に行くと、これと同じ効果があるので職場の精神的な重圧を持ち込まずにすむでしょう。 ですので、組織の上層部を説得したいときは、普段の権力の力学が強く発揮されるオフィスや職場から出て話しあうようにしてみましょう。 完全に職場から出られたら理想的ですが、それが無理なら平等な立場で考えを共有できるスペースを職場の中で見つけましょう。 普段ブレストを行なうスペースなら、円卓と同じ形の椅子が揃っていて物理的にも平等意識を感じさせ、ブレストで交わされるような言葉で会話できれば、会社からの告知のような一方的な話は避けられるはずです。 精神的な影響も考慮して適切なタイミングを選びましょう。大きな締切や緊張を強いられる会議の直前は避けてください。飲食すると有利になるか害になるかも検討しましょう。 感じ良く、オープンな会話をしたことがあるなら、それは、いつ、どこで、何をしているときにできたのか思い出しましょう。そして、できるだけそのときと同じ方法を再現してください。